第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

感染・敗血症 研究

[O145] 一般演題・口演145
感染・敗血症 研究07

Sun. Mar 3, 2019 8:45 AM - 9:25 AM 第13会場 (国立京都国際会館1F Room F)

座長:笹野 幹雄(敬愛会 中頭病院 集中治療科)

[O145-3] 集中治療におけるカテーテル関連尿路感染を減らすためのシステム

高木 誠1, 甲斐 美里2, 川村 宏大2, 村中 裕之2, 具嶋 泰弘1, 前原 潤一1 (1.済生会熊本病院 救急総合診療センター, 2.済生会熊本病院 TQMセンター)

【背景】カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)は患者アウトカムの悪化や医療コスト増加などの不利益がある.一方,医療者は膀胱留置カテーテルへの関心が低いことも問題とされており,漫然と挿入されていることも経験する.【目的】医療者にデバイスへの関心を高めカテーテル挿入数を減らしCAUTI抑制効果のあるシステムを構築する.【方法】2017年9月から医師による膀胱留置カテーテルの同意書取得と看護師主導のカテーテル抜去フローを導入した.同意取得の際には,CDCガイドラインに沿ったカテーテル留置基準に合致するかを確認することとした.挿入後は看護師が24時間毎に適応がなくなってはいないかチェックし,適応がなくなれば自動的に抜去することとした.導入前後10ヶ月でICU,HCUにおける挿入数,CAUTI率を比較検討した.【結果】挿入数は導入前が6095 device-days,導入後が5508 device-daysであった(p=0.07).CAUTI率は導入前5.37/1000 device-days,導入後2.67/1000 device-daysであった(P=0.04)【結論】適正使用と早期抜去を促すシステムを構築することで挿入数とデバイス感染率を減らすことができる.