[O151-7] 【優秀演題(口演)】一般病棟へ緊急入室した患者のNEWS評価の有用性の検討
【はじめに】NEWS(National Early Warning Score)は早期に病態の悪化を把握し、院内心停止の減少に寄与するツールであると報告されている。当院の緊急入院患者の重症度の把握に、NEWSを用いることが有用かについて検討した。
【方法】平成29年5月から平成30年3月までに一般病棟へ緊急入院した1,404名を対象とした。NEWS 1-4点を低リスク、5-6を中リスク、7以上を高リスクで分類し、予期しない心停止、緊急ICU入室、緊急入院時に選択した病室の種類とNEWSスコアの関連を 検討した。またNEWSスコアの要素である、バイタルサインデータの欠損率についても調査した。
【結果】患者の内訳はNEWS低リスク87%、中リスク8%、高リスク5%であった。いずれか一つのパラメーターがレッドスコアなら、中リスク以上、という条件は使用していない。予期しない心停止の発生率はNEWS6以下、7以上でそれぞれ0.31%、2.63%で有意に高い確率であった。 (p=0.034)。緊急ICU入室に至る割合はNEWS6以下、7以上でそれぞれ1.37%、5.26%で、有意に高い確率であった(p=0.034)。緊急入院時に選択した病室についてはNEWS7点以上でも大部屋への入室が半数あった。データの欠損率としては呼吸数が一番多く32%であった。
【考察】緊急入室時にNEWS7点以上の患者は、NEWS6点以下の患者と比較し、予期しない心停止は8.5倍多く、緊急ICU入室は4倍多かった。対策としてはNEWS7点以上の患者は可能であればICUもしくはHCUで管理することが望ましいと思われた。また、当院でもNEWS7点以上の患者はハイリスクグループであることが確認できたため、現在のRRS起動条件は“患者への何らかの懸念と主治医の許可”であるが、“NEWS7点以上”という項目に変更しても良いのではないかと考えている。さらにNEWSを過小評価しないため欠損しているバイタルサインデータをなるべくなくすことも今後の課題と考える。
【方法】平成29年5月から平成30年3月までに一般病棟へ緊急入院した1,404名を対象とした。NEWS 1-4点を低リスク、5-6を中リスク、7以上を高リスクで分類し、予期しない心停止、緊急ICU入室、緊急入院時に選択した病室の種類とNEWSスコアの関連を 検討した。またNEWSスコアの要素である、バイタルサインデータの欠損率についても調査した。
【結果】患者の内訳はNEWS低リスク87%、中リスク8%、高リスク5%であった。いずれか一つのパラメーターがレッドスコアなら、中リスク以上、という条件は使用していない。予期しない心停止の発生率はNEWS6以下、7以上でそれぞれ0.31%、2.63%で有意に高い確率であった。 (p=0.034)。緊急ICU入室に至る割合はNEWS6以下、7以上でそれぞれ1.37%、5.26%で、有意に高い確率であった(p=0.034)。緊急入院時に選択した病室についてはNEWS7点以上でも大部屋への入室が半数あった。データの欠損率としては呼吸数が一番多く32%であった。
【考察】緊急入室時にNEWS7点以上の患者は、NEWS6点以下の患者と比較し、予期しない心停止は8.5倍多く、緊急ICU入室は4倍多かった。対策としてはNEWS7点以上の患者は可能であればICUもしくはHCUで管理することが望ましいと思われた。また、当院でもNEWS7点以上の患者はハイリスクグループであることが確認できたため、現在のRRS起動条件は“患者への何らかの懸念と主治医の許可”であるが、“NEWS7点以上”という項目に変更しても良いのではないかと考えている。さらにNEWSを過小評価しないため欠損しているバイタルサインデータをなるべくなくすことも今後の課題と考える。