[O19-1] 新設病院ERにおける培養同定菌の検討
【背景】新設民間病院において2017年9月より院内での細菌培養検査が可能となった。【目的】ERにおけるempiric抗生物質投与をより適正に選択することができるようにERから提出され院内検査で同定された菌の種類や抗菌薬に対する感受性パターンを把握することを目的とした。【方法】2017年9月から2018年8月までの1年間にERから提出され同定された菌のデータベースを作成し検討した。【結果】菌が同定された検体は223(喀痰105, 尿71、血液40、その他7)であった。全体ではE coli、Kleb pneumoniae、MRSA、S. agalactiae等(図)、喀痰ではMRSA(16)、Kleb pneumoniae(14),E coli(11)、S. agalactiae、(11)、尿ではE coli(29)、Enterococcus faecalis(12)、血液ではE coli(7)、Coagulase negative Staphylococcus(4)が高頻度に同定されていた。E coliに感受性のある抗生物質はAMK, MEP, IPM/CSが100%、CMZが92%、Klebsiella pneumoniaeに対してはCMZ、AMK、MEP、IPM/CSが100%、MRSAにはAMK、VCM、TEIC、LZDが100%であった。【結論】今後の当院ERにおいて感染症初期治療に際し、同定頻度の高い菌に感受性のある抗生物質を選択することが可能となった。