[O50-1] 心原性心停止患者の院内死亡率と神経学的予後の予測におけるSOFA scoreの有用性
背景; 院外心停止後に自己心拍が再開しても院内予後は不良であり、心肺蘇生後症候群という敗血症様の病態を合併する。これまでの報告ではSequential Organ Failure Assessment (SOFA) scoreを用いた評価は敗血症患者の予後を予測する。しかし蘇生された院外心停止患者をSOFA scoreを用いて評価した報告はなかった。
目的; 蘇生された心血管原性の院外心停止患者をSOFA scoreを用いて評価し30日後の院内死亡率、神経学的予後を予測可能か検討した。
方法: 2015年1月から2018年7月に当院救命センターに搬送された1218名の院外心停止患者の中から心血管原性が疑われ自己心拍再開した233名を対象とした。30日後の院内死亡率、神経学的予後を予測するため、患者の基本的な特性、病院前情報を検討し、さらに入院後の全身状態をSOFA scoreを用いて入院時と48時間後で評価した。
結果: 年齢(P=0.029)、初期波形がVf (P=0.001)、病院前自己心拍再開が得られた(P＜0.001)、入院時のSOFA score (P＜0.001)の項目が、30日後の院内死亡率において有意な差を認めた。また多変量解析では入院時のSOFA scoreは30日後の生存を独立して予測した(OR 0.70; 95% CI 0.62-0.80; P＜0.001)。また一方で良好な神経学的な予後(CPC=1 or 2)は、年齢(P=0.019)、初期波形がVf (P＜0.001)、bystander CPRがあった(P=0.025)、病院前自己心拍再開が得られた(P＜0.001)、入院時のSOFA score (P＜0.001)の項目で有意な差があり、入院時のSOFA scoreは良好な神経学的な予後を独立して予測した(OR 0.80; 95% CI 0.71-0.90; P＜0.001)。さらに、入院時と比べ48時間後のSOFA scoreの改善度(SOFA score (0-48hr))が独立し30日後の生存を予測し(OR 1.44, 95% CI 1.24-1.68; P＜0.001)、同様に良好な神経学的な予後も予測した(OR 1.43, 95% CI 1.20-1.70; P＜0.001)。
結論: 蘇生された心血管原性の院外心停止患者の全身状態をSOFA scoreを用いて評価することは、院内死亡率、神経学的予後を予測するのに有用であった。
目的; 蘇生された心血管原性の院外心停止患者をSOFA scoreを用いて評価し30日後の院内死亡率、神経学的予後を予測可能か検討した。
方法: 2015年1月から2018年7月に当院救命センターに搬送された1218名の院外心停止患者の中から心血管原性が疑われ自己心拍再開した233名を対象とした。30日後の院内死亡率、神経学的予後を予測するため、患者の基本的な特性、病院前情報を検討し、さらに入院後の全身状態をSOFA scoreを用いて入院時と48時間後で評価した。
結果: 年齢(P=0.029)、初期波形がVf (P=0.001)、病院前自己心拍再開が得られた(P＜0.001)、入院時のSOFA score (P＜0.001)の項目が、30日後の院内死亡率において有意な差を認めた。また多変量解析では入院時のSOFA scoreは30日後の生存を独立して予測した(OR 0.70; 95% CI 0.62-0.80; P＜0.001)。また一方で良好な神経学的な予後(CPC=1 or 2)は、年齢(P=0.019)、初期波形がVf (P＜0.001)、bystander CPRがあった(P=0.025)、病院前自己心拍再開が得られた(P＜0.001)、入院時のSOFA score (P＜0.001)の項目で有意な差があり、入院時のSOFA scoreは良好な神経学的な予後を独立して予測した(OR 0.80; 95% CI 0.71-0.90; P＜0.001)。さらに、入院時と比べ48時間後のSOFA scoreの改善度(SOFA score (0-48hr))が独立し30日後の生存を予測し(OR 1.44, 95% CI 1.24-1.68; P＜0.001)、同様に良好な神経学的な予後も予測した(OR 1.43, 95% CI 1.20-1.70; P＜0.001)。
結論: 蘇生された心血管原性の院外心停止患者の全身状態をSOFA scoreを用いて評価することは、院内死亡率、神経学的予後を予測するのに有用であった。