[O61-6] 当院における頭蓋内圧モニタリングの経験
【【背景】集中治療において脳神経モニタリングのひとつとして頭蓋内圧モニタリングがあり、頭蓋内圧が上昇する病態に対する集中治療管理において有用と考えられている。しかし頭蓋内圧モニタリングの有効性については依然controversialである。【目的】頭蓋内圧モニタリングを要した患者の特徴、予後について検討した。【臨床経過】2012年1月から2018年8月まで当院救命救急センターで頭蓋内圧モニタリングを行った症例31例について後方視的に検討した。患者は0才から74才(中央値30才)。小児(16才未満)は11例。男15例/女16例。内因性疾患は6例、外傷が25例。7例が頭蓋内圧亢進に対し手術を行った。頭蓋内圧センサー挿入による合併症はみられなかった。退院時Glasgow Outcome Scaleはdeath 7例(小児0例)、vegetative state 9例(小児2例)、severely disability 1(小児0例)、moderately disability 4例(小児2例)、good recovery10例(小児7例)であった。頭蓋内圧モニタリング開始時点で重度意識障害がみられる症例でも最終的にgood recovery症例がおよそ3分の1でみられ、小児で多かった。【結論】頭蓋内圧モニタリングをすることにより予後改善を見込める群がある。