第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(ポスター発表)

安全・安楽

[P47] 一般演題・ポスター47
安全・安楽

2019年3月2日(土) 11:00 〜 11:50 ポスター会場6 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:宮原 聡子(大阪市立総合医療センター ICU1)

[P47-3] 非侵襲的陽圧換気療法における圧迫創傷の予防に向けた研修会の有用性

小林 弘尚 (公益財団法人 東京都保健医療公社 東部地域病院)

【背景】A病院は重症心不全に対する非侵襲的陽圧換気療法(以下NPPVとする)の増加に伴い、NPPVマスク(以下マスクとする)による頬部・鼻骨部の医療関連機器圧迫損傷(以下MDRPUとする)が発生した。その対策として実施した研修会の効果を検討する。目的研修受講によるベストプラクティスに基づいたケアを実践できればMDRPU予防につながるとの仮説に基づき、研修の有用性を評価する。【方法】研究デザイン:活動報告対象者:A病院ICU看護師14名 介入方法:1.マスクのケア方法を点数化し評価する、ケア実態調査表を作成。2.人形にマスクを装着する実践状況と口頭試問でケアの実態を把握する。3.口頭試問、ケアの実践状況の結果を踏まえ、MDRPU予防マニュアルに沿った研修会を実施。4.研修実施後、ケア実態調査表を用いて、実践状況と口頭試問で再評価する。【結果】ケア実態調査の口頭試問で、半数以上の看護師が間違っていた4項目は、「創傷皮膜・皮膚保護材の使用目的」「離脱時間の確認」「皮膚保護材の使用目的」「装着後のマスクサイズの確認方法」であった。実態調査の結果を踏まえ、研修会の内容を「予防ケアの必要性」「除圧の方法」「マスクフィッティングの確認や調整の方法」等とし、人形とマスクを使用し実践型研修を行った。研修会後の実態調査の結果は、全項目で点数が増加した。研修会後は、圧迫消退する発赤の出現に止まり、MDRPUの発生に至っていない。【結論】人形での実践型研修は、ケアの実態と知識の習得度を正確に把握ができ、かつ、確実な技術の習得に有効である  
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