[P55-2] 当院ICUでのJ-PADガイドラインに沿ったプロトコルの実用化に向けた痛み・不隠・せん妄スケールの現状調査
【目的】PADガイドラインでは定期的に疼痛評価することを推奨されている。当院ICUでは、痛み・不穏・せん妄評価がルーチン化されていなかった。統一した管理が行えるよう当院ICUスタッフへJ-PADガイドラインの学習会を実施。PADバンドルを導入した。導入後の当ICUでのバンドルに含まれるツールの実施率は偏りがあった。PADバンドルの活用の現状調査を実施し、定着・実用化に向けた考察を行ったので報告する。【方法】当ICU経験が1年以上のスタッフから5名のスタッフを選出。PADバンドル使用状況を半構成的面接法で10分程度の聞き取りを実施。内容分析法で分析を行った。【結果】自信をもってバンドルでの評価ができている。一方で従来と違う評価方法に不安があり、特にCAM-ICUで著明だった。評価の中で、バンドルを用いず自らの感覚に頼った評価で視野が狭くなり戸惑いが生じる場合と、評価に迷った際に相談できる場合があり、後者では評価がケアに繋がり看護の力を感じて取り組めていることがわかった。下の図の最終5つのカテゴリに分類、概念化した。【考察・結果】1、スケール実施は定着しつつある。CAM-ICU使用方法を再度検討する必要がある。2、スケールの評価への不安を絞り込んだ上で再周知する必要がある。評価対象外症例を検討。3、評価する上で判断が難しい場合に自己完結しケアへ移行できない場合があるが、評価を共有できる環境は整っており、いかに問題提起できるかが今後の鍵となる。4、現状でPADバンドルにケアや薬剤使用の項目を追加する必要はない。