[P56-4] プロトコール作成によるせん妄に対する看護介入の変化~せん妄評価ツールを使用して~
【背景】ICU入室患者の約80%にせん妄の発症が認められ、65歳以上および、重症患者においては、低活動型せん妄が多く発症していると報告されている。A病院ICU・CCUは65歳以上の患者が総入室患者数の約70%を占めており、せん妄発症が高リスクであるといえる。J-PADガイドラインでは「成人ICU患者のルーチンのせん妄モニタリングを推奨する」とされている。しかし、A病院ICU・CCU病棟ではせん妄に対する評価がなく、過活動型せん妄に対しては経験や主観でとらえていることが多い。また、低活動型せん妄に対しては、知識が浅く見落としている可能性がある。そのため、個々の看護師によって対応に苦慮し、看護介入に差が生じている。
【目的】せん妄プロトコール(以下、プロトコール)を作成し、導入前後でせん妄に対する評価及び看護介入の変化を調査する。
【方法】プロトコールを作成し、ICU・CCU看護師18名へプロトコール導入前に14項目の看護介入についてアンケート調査をした。プロトコールについて勉強会を行ない、その後ICU・CCU入室全患者に対しプロトコールを運用した。また、せん妄陽性患者の割合を調査し、ICU・CCU看護師へプロトコール導入前と同様のアンケートを再度実施した。
【結果】 アンケート結果より、プロトコール導入前の看護介入の状況は「常にしている」と回答した看護師や「全くしていない」と回答した看護師もおり、ばらつきがあったといえる。プロトコール導入後は、看護介入の必要性が認識でき、プロトコールに基づいた看護介入が出来るようになった為、すべての項目で数値は上昇した。項目別では「採血結果の確認、補正」の項目で数値が一番上昇した。しかし、「せん妄の原因となる薬の中止・減量を検討」、「せん妄症状を改善する薬の使用の検討」では上昇が低かった。 勉強会を行うことでせん妄の評価(ICDSC)が必要であることが認識でき、評価方法を統一することができた。そして、ケースカンファレンスでの情報提供や、せん妄陽性時にはせん妄ケア介入を看護計画に入れ、取り組むことができた。
【結論】 せん妄プロトコールを作成・導入したことでせん妄に対する看護介入への意識が高まった。また、看護師の経験や勘だけではなく統一した、せん妄の評価ができるようになった。
【目的】せん妄プロトコール(以下、プロトコール)を作成し、導入前後でせん妄に対する評価及び看護介入の変化を調査する。
【方法】プロトコールを作成し、ICU・CCU看護師18名へプロトコール導入前に14項目の看護介入についてアンケート調査をした。プロトコールについて勉強会を行ない、その後ICU・CCU入室全患者に対しプロトコールを運用した。また、せん妄陽性患者の割合を調査し、ICU・CCU看護師へプロトコール導入前と同様のアンケートを再度実施した。
【結果】 アンケート結果より、プロトコール導入前の看護介入の状況は「常にしている」と回答した看護師や「全くしていない」と回答した看護師もおり、ばらつきがあったといえる。プロトコール導入後は、看護介入の必要性が認識でき、プロトコールに基づいた看護介入が出来るようになった為、すべての項目で数値は上昇した。項目別では「採血結果の確認、補正」の項目で数値が一番上昇した。しかし、「せん妄の原因となる薬の中止・減量を検討」、「せん妄症状を改善する薬の使用の検討」では上昇が低かった。 勉強会を行うことでせん妄の評価(ICDSC)が必要であることが認識でき、評価方法を統一することができた。そして、ケースカンファレンスでの情報提供や、せん妄陽性時にはせん妄ケア介入を看護計画に入れ、取り組むことができた。
【結論】 せん妄プロトコールを作成・導入したことでせん妄に対する看護介入への意識が高まった。また、看護師の経験や勘だけではなく統一した、せん妄の評価ができるようになった。