第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(ポスター発表)

チーム医療

[P63] 一般演題・ポスター63
チーム医療03

2019年3月2日(土) 14:00 〜 14:50 ポスター会場1 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:瀬尾 勝弘(小倉記念病院 麻酔科・集中治療部(救急部) )

[P63-3] 管理栄養士を含めた多職種カンファレンスの試み

高良 綾1, 中村 啓介1, 比屋根 寛1, 赤嶺 史郎2, 玻名城 尚2, 瀬名波 栄信3, 新垣 慶朋1 (1.医療法人 沖縄徳洲会 南部徳洲会病院 看護部, 2.医療法人 沖縄徳洲会 南部徳洲会病院 臨床工学部, 3.医療法人 沖縄徳洲会 南部徳洲会病院)

【背景】当院ではこれまで職種別に患者のカンファレンスを行ってきた。2016年、管理栄養士より日本集中治療医学会の栄養ガイドライン指針に準じた取り組みを行いたいと多職種カンファレンスの提案があった。多職種間で協議したところ、情報収集の共有、タイムスケジュールの調整、患者の問題点の把握がより明確になり質の向上が得られるのではないかと期待が高まり、同年9月より医師・看護師・理学療法士・MSW含めた多職種カンファレンス(カンファレンスと略す)を行ってきた。昨年、カンファレンスによりどのような結果が得られたか調査したところ、リハビリテーションの開始が早まった。担当の看護師が輸液を含めたカロリー計算を行うようになり、また管理栄養士とのコミュニケーションが増えたなどの利点が得られた。一方、ICU入室からアルブミンやアミノ酸製剤を含む補液や経腸栄養の開始時期については変化がなかった。今回、早期リハビリテーション加算によって理学療法士や作業療法士の参加者が増え、看護師が絶食中の患者であっても、シンバイオティクスの投与を提案する症例が増えたのを実感した。カンファレンスを継続し早期リハビリテーション加算導入から前後3ヶ月間の栄養投与(アルブミンやアミノ酸製剤を含む補液や経腸栄養)の開始時期、多職種間の質的状況について報告する。【臨床経過】早期リハビリテーション加算、導入前のカンファレンスにあたっては、具体的な日々の目標についての記録は設けてなかったが、導入後よりSBARを用いて日々の到達目標を設定し介入した。【結論】調査期間:2018年3月~8月まで、早期リハビリテーション加算、導入前:2018年3月~5月、導入後2018年6月~8月、対象、導入前(A群)n:251、導入後(B群)n:198を内科系、外科系の2区分に分けた。ICU入室48時間以内の死亡患者は除外した。ICU入室後のアルブミンやアミノ酸製剤を含む補液、経腸栄養の開始期日の平均値、中央値比較した。内科系A群:平均1.12日、中央値1日、内科系B群:平均0.92日、中央値1日であった。外科系A群:平均1.39日、中央値1日、外科系B群:平均1.21日、中央値1日であった。内科系、外科系介入前後ともに変化は認めなかったが、管理栄養士を含めたカンファレンス行うことで、ICU看護師から補助食品の調整依頼やSTを交え食事の形態の見直しの提案が増えた。