[P68-4] 超高齢患者に対し人工呼吸器管理中より早期リハビリテーション介入をした1症例
【背景】
高齢者のICU入室は増加傾向にあるが、90歳以上の超高齢者に対する人工呼吸器管理は在院死亡リスクを高め、72時間以上の長期人工呼吸器管理患者の死亡リスクが高いことが報告されている。また、超急性期で早期離床の重要性が報告されているが90歳以上の超高齢患者を対象とした報告は少ない。今回、術後肺炎増悪と心不全を併発し、挿管/人工呼吸器管理となった100歳代前半の患者に対して、早期リハビリテーション介入により入院前と同レベルのADLを再獲得した症例を経験したので報告する。
【臨床経過】
100歳代前半女性。身長:148.0cm体重:39.1kg BMI:17.8。入院前Barthel Index:70/100点。歩行レベル:歩行器歩行監視。既往歴:大腿骨頸部骨折/高血圧/類天疱瘡。腹痛と嘔吐にて当院救急受診され、小腸壊死、腹膜炎、胆嚢炎の診断で当日緊急開腹手術施行し、ICU入室。手術前の画像所見で嘔吐物誤嚥と考えられる肺炎像あり。POD1:体位呼吸療法から理学療法開始。POD2:術後より酸素化不良にてNPPV装着。POD3:肺炎増悪、心不全、肺水腫を認め、酸素化がさらに悪化(P/F ratio:83)した為、挿管/人工呼吸器管理となる。POD7:端座位開始(P/F ratio:205)。POD8:車いす乗車開始し、離床時間を延長(P/F ratio:270)。POD11:抜管/人工呼吸器離脱し立位練習開始。ST開始。POD14:一般病棟に転床。POD17:歩行練習開始。POD20:栄養開始。POD33:退院。Barthel Index:65/100点。歩行レベル:歩行器歩行監視。経口摂取可能。
【結論】
今回、人工呼吸器管理中の超高齢患者に対して、早期離床、早期運動療法を積極的に行うことで、入院中のPICS予防に繋がり、入院前と同レベルのADLを再獲得できたと考えられる。本症例は認知機能が保たれており、多職種で離床の効果やリスクを説明することで、離床意欲を維持し頻回に介入できたことが良好な経過に繋がったと考えられる。
高齢者のICU入室は増加傾向にあるが、90歳以上の超高齢者に対する人工呼吸器管理は在院死亡リスクを高め、72時間以上の長期人工呼吸器管理患者の死亡リスクが高いことが報告されている。また、超急性期で早期離床の重要性が報告されているが90歳以上の超高齢患者を対象とした報告は少ない。今回、術後肺炎増悪と心不全を併発し、挿管/人工呼吸器管理となった100歳代前半の患者に対して、早期リハビリテーション介入により入院前と同レベルのADLを再獲得した症例を経験したので報告する。
【臨床経過】
100歳代前半女性。身長:148.0cm体重:39.1kg BMI:17.8。入院前Barthel Index:70/100点。歩行レベル:歩行器歩行監視。既往歴:大腿骨頸部骨折/高血圧/類天疱瘡。腹痛と嘔吐にて当院救急受診され、小腸壊死、腹膜炎、胆嚢炎の診断で当日緊急開腹手術施行し、ICU入室。手術前の画像所見で嘔吐物誤嚥と考えられる肺炎像あり。POD1:体位呼吸療法から理学療法開始。POD2:術後より酸素化不良にてNPPV装着。POD3:肺炎増悪、心不全、肺水腫を認め、酸素化がさらに悪化(P/F ratio:83)した為、挿管/人工呼吸器管理となる。POD7:端座位開始(P/F ratio:205)。POD8:車いす乗車開始し、離床時間を延長(P/F ratio:270)。POD11:抜管/人工呼吸器離脱し立位練習開始。ST開始。POD14:一般病棟に転床。POD17:歩行練習開始。POD20:栄養開始。POD33:退院。Barthel Index:65/100点。歩行レベル:歩行器歩行監視。経口摂取可能。
【結論】
今回、人工呼吸器管理中の超高齢患者に対して、早期離床、早期運動療法を積極的に行うことで、入院中のPICS予防に繋がり、入院前と同レベルのADLを再獲得できたと考えられる。本症例は認知機能が保たれており、多職種で離床の効果やリスクを説明することで、離床意欲を維持し頻回に介入できたことが良好な経過に繋がったと考えられる。