第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(ポスター発表)

患者管理

[P80] 一般演題・ポスター80
患者管理05

2019年3月2日(土) 14:00 〜 15:00 ポスター会場18 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:小杉 一江(地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院看護部)

[P80-1] ECMO装着患者に対するawake管理から学ぶチームアプローチの必要性

諏訪 豊美, 高牟禮 美紀, 小野 真梨, 河原崎 麻美 (済生会横浜市東部病院 救命救急センター病棟)

【背景】A病院救命救急センター病棟でawake ECMO管理(ECMO導入後、早期に覚醒し管理すること)を実施した経験が少なく、さらに、覚醒下で気管切開中のコミュニケーションが取りにくい患者と、どう関わればいいのか看護師の中で戸惑いがあった。2015年に当病棟で作成した看護基準手順にもawake管理は含まれていない。今回の関わりを振り返ることで、今後awake ECMO管理を行う際により良い看護に繋がるのではないかと考えた【目的】当病棟で症例が少ないawake ECMO管理の患者に対し、ECMO導入下での経口摂取やリハビリテーションなど多職種連携でケアの提供ができたので報告する【方法】症例研究【事例】A氏。70代、男性。5/21肺炎球菌性肺炎、敗血症性ショックにて挿管され入院。カテコラミンの反応が乏しいため、同日V-A ECMO開始。5/23循環動態安定したため、V-V ECMOを開始。5/25肺炎治療がメインとなり、V-A ECMO離脱。5/27よりawake ECMO管理が開始となる【看護の実際】入院8日目にawake管理を開始、抑制を解除。10日目に他職種カンファレンスを行い、リハビリを進める方針となった。11日目にPT・ME・MDと協力し端坐位を実施。12日目には立位を行い、連日他職種と連携しリハビリで立位を実施。更に、12日目にST介入しペースト食が開始。食事が楽しみになるよう栄養士とも連携し食事内容の調整を行った。19日目にawake管理が長期化してきたこともあり、精神面のフォローと夜間不眠をリエゾンへ相談し介入が開始となる。29日目にECMO離脱し、48日目に独歩で退院となる【考察】多職種が連携することにより、本人参加型の早期離床や経口摂取が可能のケアが提供できた。今までの深鎮静での管理よりも、明らかな在院日数の短縮が可能になったと考える【結果】多職種アプローチによって在院日数が短縮できた。