第46回日本集中治療医学会学術集会

Presentation information

一般演題(ポスター発表)

検査法・モニタリング

[P82] 一般演題・ポスター82
検査法・モニタリング03

Sat. Mar 2, 2019 2:00 PM - 2:50 PM ポスター会場20 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:山本 良平(亀田総合病院)

[P82-6] 当院ICUにおける血液ガス測定のコスト削減の取り組み

里井 陽介, 普天間 誠, 平敷 好史, 清水 孝宏, 諸見里 勝 (地方独立行政法人 那覇市立病院 ICU)

背景・目的当院ICUでは、観血的動脈圧ライン(以下A-line)が留置されている患者においては、医師の包括的支持のもとに、看護師が血液ガス(以下ABG)採血を行なう。しかし、ABG採取の基準はなく、タイミングや根拠は個人に委ねられている。またルーチン業務化しやすく、不要なABG採血も行われている可能性がある。不要なABG測定は、コストの増加や、血液の喪失などの不利益をもたらす。今回、当院ICUにおけるABG採取が適切に行われているか、その根拠を調査し妥当性を検討した。その結果ABGにおけるコスト削減が可能であったので報告する。方法:電子カルテからABG測定の根拠を後方視的に調査。調査結果を全スタッフと検討し、調査前後でABG測定回数および根拠を比較した。期間:調査を検討する前後3ヶ月の計6ヶ月。対象:A-lineが留置されABGが測定されたすべての患者。Aラインのみ留置の患者、人工呼吸管理下の患者、NPPV管理下の患者に分類し調査した。結果:理由や根拠に乏しいABG採血がされており、人工呼吸管理中の患者に多い傾向にあった。調査結果の検討後には全症例でABG採血が減少した。考察:ICUスタッフで、ABG測定の結果を振り返ることにより、理由のないABG測定が明らかに減少した。ABG測定にかかるコストの削減や患者の血液ロスを防ぐことができた。結語:ABG測定の根拠を集計し、スタッフを検討することはABG測定に妥当性をもたせることができる。