[PD17-2] 敗血症性DIC治療における治療薬の可能性
敗血症の診断基準であるいわゆるSepsis 3によると敗血症の診断はSOFA scoreに基づく臓器障害の存在が必須となっている。実質臓器は血管を流れる血液によって運ばれる酸素や栄養がなければ障害を呈して最終的には臓器不全に陥ってしまう。よって、血液の性状が重要なことはいうまでもないと考えられる。外傷などによって引き起こされる大量出血に伴う生理学的反応である血液凝固障害は重症外傷で高頻度に認められるとともに死亡率の独立予測因子であり、迅速かつ正確に状況を把握することは治療戦略上極めて重要である。血液凝固障害として一般的に認められているプロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間の問題点は凝固過程初期の反映である点と血球成分に含まれる血小板の影響が反映されない点である。分離処理を行なわない血液が凝固する過程における弾性粘稠度変化を測定するビスコエラスティックデバイスとしてTEG、ROTEM、Sonoclot、T-TASなどがある。ビスコエラスティックデバイスであるROTEM、T-TASなどの臨床におけるデータを示す。全血の性状の違いやショック状態下における短時間の血液性状の急激な変化に関するデータを示す。また、血管内皮細胞障害を模したT-TAS検査の環境下において、リコンビナントトロンボモジュリン製剤(以下、rTM)が敗血症患者の血液内の環境を変えることが出来るのか否かに関して時間経過とともにデータを示す。また、敗血症に対する抗凝固療法の効果に関して、実臨床や動物実験を通して、DICそのものに適応を有するrTM、AT低下を伴うDICに適応を有するアンチトロンビン製剤等の薬剤に関する論文データや自験データを提示する。