[SY18-4] 日本のガイドラインに基づく急性心不全の急性期対応について
【 同時通訳付き】
心不全患者は徐々に増加傾向にあり、医療経済に与える影響は計り知れない。また、急性心不全の問題点は、その患者数の多さだけではない。日本における急性心不全の実態を調査したATTEND registryからの報告では、急性心不全で退院した後、1年以内に死亡もしくは心不全で再入院する率は、実に37%を超えるとされた。多くの心不全患者は慢性心不全の急性増悪であり、慢性心不全治療において広く認められた心保護の重要性を考えると、やはり急性期から慢性期を考慮した心保護が重要と考えられる。また、急性心筋梗塞においてdoor to balloon timeが重要性であるのと同様に、急性心不全治療においてもやはり時間軸を考慮した治療方針が重要となってくる。そこで本シンポジウムでは、急性・慢性心不全診療ガイドラインでも述べられている時間軸の重要性について考えてみたい。