[SY22-9] 小型心臓ポンプカテーテルImpellaを用いた心原性ショック治療におけるショックチームの重要性
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心原性ショック患者の対応は、診断と治療を平行させ、補助循環の適応を迅速に判断し円滑にデバイス留置を行う必要がある。そのためには、施設内のショックチームで補助循環のコンセンサスを形成し、適切な判断のもとに、効果的且つ安全な方法で治療を実践していく必要がある。当院では2017年10月に小型心臓ポンプカテーテルImpellaの施設認定取得後、心臓血管集中治療科(CCU), 救命救急科(CCM), 循環器内科, 心臓血管外科, 外科系集中治療科(S-ICU), 臨床工学技士(ME)部, カテーテル/手術室看護部から構成されるショックチームを立ち上げ、Impellaを含む補助循環デバイスを用いた心原性ショック患者治療の体系化を図った。具体的には、各部門の専門家が入ったチームによるトリアージを行い、初療室からカテーテル室までの効率的に患者を搬送し、適切なデバイス選択を治療と平行して行うシステムを構築した。そのシステムに基づき2018年4月1日から9月31日の半年間で心原性ショック患者9人にImpellaを用いた管理・治療を行った(別紙)。表に示す通り6名(67%)が独歩退院となったが、一方で出血・溶血等の有害事象管理を含めた集学的集中治療が必要であった。Impellaを含めた補助循環デバイスを用いた心原性ショック治療には、各デバイスの適応、治療法、安全な管理方法を、施設内で十分に訓練されたショックチーム全員が共通の認識の基に理解し、実践していくことが重要である。