第95回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

検査機器

検査機器1

[14] リストバンド型光電式血圧測定装置の精度検証

渡辺 一夫1, 上屋敷 繁樹2 (1.日本メディカルファンド㈱, 2.日本医療科学大学)

【目的】
家庭血圧の頻回測定が推奨される中にあって,近年,カフレスの光電式血圧測定装置が見受けられるようになったが,その測定精度を検証した研究は少ない.本研究では,リストバンド型光電式血圧測定装置で計測した血圧値とオシロメトリック式自動血圧計で計測した血圧値を比較し,リストバンド型光電式血圧測定装置の精度検証をおこなった.
【対象および方法】
研究への同意を得られた成人ボランティア97人(男性26人,女性71名.39歳から90歳,平均年齢72.6歳)を対象に利き手ではない方の腕の手首にリストバンド型光電式血圧測定装置(itDEAL社製 スマートブレスレット@)を装着し血圧の測定をおこない,続いてコントロールとしてオシロメトリック式自動血圧計で同じ腕の上腕血圧を測定し,両者の測定値の比較をおこなった.なお,本研究はヘルシィエイジング中央治験倫理審査委員会の承認のもとにおこなわれた.
【結果】
コントロールのオシロメトリック式自動血圧計で測定した収縮期血圧/拡張期血圧の全体の平均135.4/73.5に対し,リストバンド型光電式血圧測定装置では116.7/72.3であった.両者の相関をみると収縮期血圧ではr=0.01,P=0.92,拡張期血圧ではr=0.12,P=0.23で,いずれも有意な相関は認められなかった.
【結語】
今回テストしたリストバンド型光電式血圧測定装置で測定した血圧値は,コントロールで測定したオシロメトリック式自動血圧計による血圧値を反映するとは言えなかった.