第95回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

材料部教育

材料部教育

[3] 洗浄・滅菌業務に関連する教育ツールのあり方について

―手術室看護師向け―

久保木 修1, 岡本 教子2, 山内 薫3, 森下 由美4, 岩崎 美香5, 今園 千十世6, 前田 朋美7 (1.京滋滅菌業務研究会, 2.社会福祉法人 恩賜財団 済生会京都府病院, 3.京都府立医科大学附属病院, 4.国家公務員共済組合連合会 舞鶴共済病院, 5.医療法人綾冨士会 綾部ルネス病院, 6.社会医療法人仙養会 北摂総合病院, 7.日本赤十字社 大津赤十字病院)

手術室は観血的処置が多い部門であり滅菌物を取扱うことが多い.滅菌物の最終確認がすり抜け患者に使用されると被害が甚大になることもある.それらのことから手術室看護師(以下ORN)は洗浄・滅菌に関連する知識を高めておくことが必要と考える.近年では再生医療機器の再処理は中央化が進みORNは洗浄や滅菌業務に携わらないケースもある.一方,病院の機能や人員構成などの諸事情によりORNが再処理を実施している施設も多く存在している.前者の場合は再処理がどのようにおこなわれ,安全に滅菌物を取扱うなどの情報にとどめ,後者の場合は再処理を実施することから基礎知識などを網羅しておく必要があり2種類の教育ツールが必要と考える.当研究会では,年1回「洗浄・滅菌業務の基礎講座」を開催しているが,そもそも洗浄・滅菌業務は広範囲であり多くの専門知識が必要になる.それらを鑑みてこれまで再処理側の目線に立った資料を作成してきたことから,再処理をおこなわないORNには当てはまらない内容が多く存在したかもしれない.再処理をおこなわないORN向けには「使用者側」の目線に立った項目とし,内容は「洗浄の必要性や滅菌の判定方法」,「再生医療機器の構造や材質により洗浄や滅菌工程に影響を及ぼすこと」,「滅菌物の保管や取り扱い」「再処理に必要な時間」などの項目とした.一方,再処理を実施するORN向けには,「洗浄」「性能点検」「組立・包装」「滅菌方法」「滅菌効果の確認」と各工程で必要とされる項目とした.これらの内容を踏まえ教育ツールを作成したので報告する.