第95回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

医療機器管理システム

医療機器管理システム

[41] 医療機器管理サーバにおけるバックアップに対する取り組み

廣勢 健二, 塚本 功, 土屋 陽平, 松田 真太郎, 坂下 浩太, 岡宮 宏, 宮崎 聖, 高見澤 和樹 (埼玉医科大学国際医療センター MEサービス部)

【目的】
当院のMEサービス部はワークステーションをサーバ(サーバPC)として用いて,医療機器中央管理の運用をおこなっている.中央管理は医療機器の貸出返却部署・件数や病棟稼働率,定期点検施行状況などの多くのデータを蓄積しており,それらのデータの保全は必須である.当院の機器管理システムはMicrosoft Accessを用いており,従来は手動でバックアップをおこなっていた.今回,ミラーリングとクラウドストレージを用いたバックアップをおこなったため,その取り組みについて報告する.
【方法】
サーバPCはツクモ社製のワークステーションを使用した.バックアップ用のクラウドストレージはウォーターフォール権限などが利用可能なBoxを使用した.クラウドストレージの同期はBox Driveを用いた.フリーソフト(BunBackup)を用いて,共有フォルダをバックアップ専用フォルダへミラーリングを10分毎におこなった.
【結果】
2018年から現在におけるBunBackupのミラーリングエラーは0回であり,Boxのアップロードエラー回数は0回であった.1日のバックアップ施行回数は126.8±40回であった.ミラーリングをおこなったことにより,ファイルの競合がおきず,自動で確実なデータのコピーが可能になった.10分毎にバックアップが取られていることから,蓄積されたデータを損失することなく,復元することが可能になった.クラウドストレージを用いたことにより,災害や盗難などによるデータ損失もなくなると考えられた.
【結語】
Microsoft Accessを用いた医療機器システムは,ミラーリングとクラウドストレージを用いることにより,最新データのバックアップをおこなえて,迅速かつ確実に復旧ができると考えられた.