第95回日本医療機器学会大会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム3 歯科診療域における再生処理の現状と今後の展望

座長:髙戸 毅(JR東京総合病院),伏見 了(ワタキューセイモア株式会社)

[シンポジウム3] ハンドピースの構造とメンテナンス時の注意事項

木村 智美 (㈱モリタ セールスプロモーション部)

歯科医療において,ハンドピースはなくてはならない器具の一つだが,その機能を十分に発揮させ安全に使用するためには,構造を理解した上での正しい日常の手入れが不可欠である.
また,ハンドピースの感染管理において注意すべきことのひとつに,タービンの回転停止時に発生する「サックバック現象」がある.
 このサックバック現象により,口腔内の唾液や血液,切削粉を吸い込み,タービンのみならず,チューブの接続部やユニットに汚染が生じてしまう可能性がある.また,吸い込まれた切削粉が,ベアリングやチャックに堆積し,タービンの耐久性に悪影響を与える.
 よって,インフェクションコントロールの観点からもサックバック量を低減するだけでは不十分であり,ゼロにすることが重要である.
 今回のセッションではこれらタービンの「ゼロサックバック」機能をはじめ,ハンドピースを滅菌する際の前処理において,留意すべき点を含めたメンテナンス時の注意事項についてお話ししたいと思う.