[17] 消化器内視鏡検査に求められるsafety management
~呼吸モニタリングを中心として~
【はじめに】
本邦における消化器内視鏡検査(以下内視鏡検査)は年々増加しており,苦痛の軽減のために鎮静剤(ミダゾラム・プロポフォールなど)を用いることが多い.
【目的】
当院における鎮静剤を使用した内視鏡検査における呼吸モニタリングを中心としたsafety managementについて報告する.
【内視鏡検査における鎮静剤】
鎮静剤のneedsとして患者の不安・苦痛を取り除くことにあるが,偶発症(合併症・副作用)には注意が必要である.
【内視鏡検査におけるモニタリングの現状】
内視鏡検査でのベッドサイドモニタリングにはBP;HR;SpO2;RR;ECGなど様々な項目がある.本邦の(スクリーニング・治療内視鏡)内視鏡検査中のモニタリング状況としてBP;(62%・92%) HR(100%・100%) SpO2;(100%・100%) RR;(8%・38%) ECG;(61%・10%)をモニタリングしているとの報告がある.
【呼吸回数のモニタリング】
RR(Respiratory Rate)の内視鏡検査時のモニタリング率が他の項目に比べ少ない.呼吸状況のモニタリングとして(1)視診・聴診・パルスオキシメータ,(2)インピーダンス,(3)アコースティックモニタ,(4)カプノモニタなどがある.当院では(4)のコヴィディエン社製CapnostreamTM20Pを用いている.
【呼吸モニタリングの重要性】
当院にて呼吸モニタリング導入前,ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)時にBP・SpO2共に低下,HR測定不可となり,呼吸停止にてCPRコールとなる事例があった.鎮静剤を使用した内視鏡検査では前述のような事例が起こりうる.そのため呼吸抑制を早期に察知するためにはSpO2モニタだけでは不十分であり,呼吸状態を把握し,無呼吸状態を確実に拾い上げるための呼吸モニタリングが重要である.
【まとめ】
内視鏡検査で鎮静する場合, 従来のモニタリング項目に加え,呼吸状況もよくモニタリングし,様々な偶発症を予防するなどsafety managementをおこなうことで安全・安心な検査に繋がる.
本邦における消化器内視鏡検査(以下内視鏡検査)は年々増加しており,苦痛の軽減のために鎮静剤(ミダゾラム・プロポフォールなど)を用いることが多い.
【目的】
当院における鎮静剤を使用した内視鏡検査における呼吸モニタリングを中心としたsafety managementについて報告する.
【内視鏡検査における鎮静剤】
鎮静剤のneedsとして患者の不安・苦痛を取り除くことにあるが,偶発症(合併症・副作用)には注意が必要である.
【内視鏡検査におけるモニタリングの現状】
内視鏡検査でのベッドサイドモニタリングにはBP;HR;SpO2;RR;ECGなど様々な項目がある.本邦の(スクリーニング・治療内視鏡)内視鏡検査中のモニタリング状況としてBP;(62%・92%) HR(100%・100%) SpO2;(100%・100%) RR;(8%・38%) ECG;(61%・10%)をモニタリングしているとの報告がある.
【呼吸回数のモニタリング】
RR(Respiratory Rate)の内視鏡検査時のモニタリング率が他の項目に比べ少ない.呼吸状況のモニタリングとして(1)視診・聴診・パルスオキシメータ,(2)インピーダンス,(3)アコースティックモニタ,(4)カプノモニタなどがある.当院では(4)のコヴィディエン社製CapnostreamTM20Pを用いている.
【呼吸モニタリングの重要性】
当院にて呼吸モニタリング導入前,ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)時にBP・SpO2共に低下,HR測定不可となり,呼吸停止にてCPRコールとなる事例があった.鎮静剤を使用した内視鏡検査では前述のような事例が起こりうる.そのため呼吸抑制を早期に察知するためにはSpO2モニタだけでは不十分であり,呼吸状態を把握し,無呼吸状態を確実に拾い上げるための呼吸モニタリングが重要である.
【まとめ】
内視鏡検査で鎮静する場合, 従来のモニタリング項目に加え,呼吸状況もよくモニタリングし,様々な偶発症を予防するなどsafety managementをおこなうことで安全・安心な検査に繋がる.