第96回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

洗浄1

洗浄1

座長:市橋 友子(聖路加国際病院)

[2] 内視鏡用手洗浄における香料配合・香料なし中性酵素洗浄剤での洗浄・臭気評価比較

正木 誠人 (医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 臨床工学室)

【背景】
内視鏡洗浄消毒において,十分な消毒を得るために適切な用手洗浄をおこなうことは重要である.また,各検査使用後の内視鏡は,便や血液等による臭いが付着しており,洗浄前後における不快臭は職員だけでなく患者に対しても不快感をもたらすため,用手洗浄にて適切な洗浄効果を得ることに加え,不快臭を抑えることも重要である.
【目的】
当院では,内視鏡洗浄消毒ガイドラインに基づき洗浄消毒をおこなっている.今回,香料配合・香料なし中性酵素洗浄剤の2剤を用いた用手洗浄をおこない,洗浄・臭気評価の比較をおこなったので報告する.
【方法】
下部内視鏡検査に使用したスコープを対象とし,用手洗浄をおこなう.使用する中性酵素洗浄剤は,香料配合中性酵素洗浄剤A(以下A群,ユーカリの臭い),香料なし中性酵素洗浄剤B(以下B群)に分ける.洗浄・臭気評価はA群(n=15)とB群(n=15)にて用手洗浄をおこなった後,先端部外装,吸引チャンネル先端部側の2箇所において,ATP拭き取り検査A3法(以下ATP法)を用いた洗浄評価,スコープ外装の臭いを嗅いで快・不快度表示法を用いた臭気評価をおこなった.
【結果】
ATP法を用いた洗浄評価では,先端部外装はA群:29.1±44.2[RLU],B群:46.3±128.6[RLU],吸引チャンネル先端部側はA群:185.8±69.9[RLU],B群:188.5±205.2[RLU],測定結果はmean±SDとした.快・不快度表示法を用いた臭気評価では,A群:0,B群:0であった.
【考察】
両群とも洗浄力,不快臭を抑える効果において,良好な結果が得られた.また,A群においては,用手洗浄時にほのかに快いにおいがするが,流水すすぎにて,快いにおいは消えていた.今後,不快臭が強いスコープにおいても,同じような洗浄力・不快臭を抑える効果を得られるかが検討事項である.
【結語】
香料配合・香料なし中性酵素洗浄剤の両方において,有用な洗浄力,不快臭を抑える効果が得られた.