第96回日本医療機器学会大会

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Symposium

シンポジウム3 新型コロナウイルスと闘う医療機器たち

座長:加藤 伸彦(北海道情報大学),釈永 清志(富山大学)

[シンポジウム3] 人工呼吸器の有効使用について考える

渡邉 智生 (聖マリアンナ医科大学病院 クリニカルエンジニア部)

はじめに,新型コロナウィルス(SARS-CoV2)は2020年初頭より全世界で猛威を振るいパンデミックを引き起こしている.この疾患(COVID-19)の特徴として代表的なものに肺炎があり,重症化すると人工呼吸管理を必要とする状態になる.
2020年はCOVID-19のパンデミックによって全世界的に人工呼吸器が不足するといった危機的状況となり,本邦においても厚生労働省から人工呼吸器確保の依頼が再三にわたって発出された.
人工呼吸器を使用する際は医師,看護師,臨床工学技士等の人的リソースと人工呼吸器本体,回路,フィルタ等の機器的リソースの2つリソースが揃って人工呼吸器を有効に使用することができる.
限られた状況の中では人工呼吸器を有効に利用するためにはリソースを失わないことが重要であり,そのために臨床工学技士がすべきことについて述べたいと思う.
そして当院の取り組みについても紹介し皆様と人工呼吸器の有効使用について考えていきたい.