09:30 〜 09:40
[26] 電気メス起因による5Hz 帯ノイズが生体情報モニタに混入した事例検証
【背景と目的】
高周波焼灼電源装置(電気メス)を未使用時
に心電図波形が洞調律から心房粗動のような波
形に変化し,対極板を外すと洞調律に戻る事例
を経験した.ノイズ混入を疑い,後日波形解析
にて5Hz帯の波形を検出した.今回,電気メ
ス起因を疑うノイズが生体情報モニタに混入し
た事例の検証をおこなった.
【方法】
対象機器は,電気メス:UES-40S(オリンパ
ス社),生体情報モニタ:FCL-2000(フクダ電
子)および対極板:シュアフィット(日本メディ
カルネクスト社)を使用した.電気メスは事例
で使用した装置ではなく同機種の代替機を用い
た.測定方法は,四肢誘導から外した位置に対
極板を貼る方法(対照:A法)と四肢誘導間に
対極板を貼る方法(事例:B法)において各四
肢誘導へのノイズ混入の有無を検証した.
【結果】
A法はノイズ混入を認めず,B法では2と3
誘導にノイズが混入した.
【考察】
電気メスは熱傷対策として対極板の接触抵
抗モニタが搭載されている.周波数帯は約30
~ 100kHz間を使用しているが,各社条件が異
なっておりUES-40Sにおいては提示されていな
い.生体情報モニタの周波数フィルタは1~
10Hz間で適応できないため5Hzが混入してし
まう条件下であったと考える.生体情報モニタ
の心電図にて,対極板に干渉しにくい1誘導の
みノイズが混入しなかったことからノイズの原
因が対極板起因であることが示唆された.
【結語】
本検証で対極板の接触抵抗モニタ起因の5
Hz帯ノイズが混入した.ノイズ発生の要因と
して対極板の装着位置により電極へ影響を与え
る可能性が示された.
高周波焼灼電源装置(電気メス)を未使用時
に心電図波形が洞調律から心房粗動のような波
形に変化し,対極板を外すと洞調律に戻る事例
を経験した.ノイズ混入を疑い,後日波形解析
にて5Hz帯の波形を検出した.今回,電気メ
ス起因を疑うノイズが生体情報モニタに混入し
た事例の検証をおこなった.
【方法】
対象機器は,電気メス:UES-40S(オリンパ
ス社),生体情報モニタ:FCL-2000(フクダ電
子)および対極板:シュアフィット(日本メディ
カルネクスト社)を使用した.電気メスは事例
で使用した装置ではなく同機種の代替機を用い
た.測定方法は,四肢誘導から外した位置に対
極板を貼る方法(対照:A法)と四肢誘導間に
対極板を貼る方法(事例:B法)において各四
肢誘導へのノイズ混入の有無を検証した.
【結果】
A法はノイズ混入を認めず,B法では2と3
誘導にノイズが混入した.
【考察】
電気メスは熱傷対策として対極板の接触抵
抗モニタが搭載されている.周波数帯は約30
~ 100kHz間を使用しているが,各社条件が異
なっておりUES-40Sにおいては提示されていな
い.生体情報モニタの周波数フィルタは1~
10Hz間で適応できないため5Hzが混入してし
まう条件下であったと考える.生体情報モニタ
の心電図にて,対極板に干渉しにくい1誘導の
みノイズが混入しなかったことからノイズの原
因が対極板起因であることが示唆された.
【結語】
本検証で対極板の接触抵抗モニタ起因の5
Hz帯ノイズが混入した.ノイズ発生の要因と
して対極板の装着位置により電極へ影響を与え
る可能性が示された.