第97回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

テレメータ

テレメータ

Fri. Jun 3, 2022 10:00 AM - 10:50 AM 第4会場 (アネックスホール F204)

座長:楠本 繁崇(大阪大学)

10:10 AM - 10:20 AM

[29] 小電力医用テレメータの運用規定改正に伴うバンド3運用の見直し

葛山 弘子, 松月 正樹, 辻 亜弓, 高濱 航, 三宅 諒旺, 山田 昌子 (三重大学医学部附属病院 臨床工学部)

【背景と目的】
2020年9月に小電力医用テレメータの運用
規定が改正され,JEITA AE-5201Bが発行され
た.主な改正点の一つは,周波数使用順序見直
しによりバンド3の使用優先順位を最下位にし
たことである.本改正に伴い,当院においても
バンド3使用の見直しを実施したため報告する.
【方法】
送信機291台のうちバンド3で使用している
送信機の使用状況を調査し,他バンドへの移行
を検討した.
【結果】
バンド3で使用している送信機は,一般病棟:
4台,血液浄化療法部:2台,一時貸出用:8
台,臨時感染症病床:7台,臨時応急施設:5
台の計26台であった.一般病棟4台は全て循環
器系病棟の送信機であり,同病棟と同じゾーン
に設定していた.このため,同病棟と同じゾー
ンのバンド4,5,6の条件付き設定可能チャネ
ルへそれぞれ移行した.血液浄化療法部2台は
同部とは別のゾーンに設定していた.このため,
同部と同じゾーンのバンド6へ移行した.バン
ド3以外は一般病棟で使用しており混信防止の
ため一時貸出用,臨時感染症病床,臨時応急施
設は現状通りの運用とした.
【考察】
従来よりバンド3の使用優先順位は低く,基
本的には臨時使用としていたが,循環器系病棟
は送信機使用数が多く,バンド3も使用してい
る状態であった.今回,当院では使用優先順位
を低くしていた条件付設定可能チャネルを利用
することで他バンドへの移行を可能とした.し
かし,今後条件付設定可能チャネルも全て使用
することになるのであれば再びバンド3の使用
も考慮しなければならない.血液浄化療法部で
は,病棟のチャネル運用を優先していたことと
階層が病棟と離れていたことから,余剰チャネ
ルを当てはめて使用していた.同部の送信機を
全て同じゾーンに移行できたことは,チャネル
再構築の良い機会であったと考える.
【結語】
本改正に伴うバンド3見直しにより他電波
利用機器との混信対策以外にチャネル再構築の
機会を得た.