材料部管理

[48] 材料部業務を可視化する材料部日誌の作成

三浦 順子, 金澤 悦子, 大野 理恵, 瀬戸 初江, 櫻田 享 (東北医科薬科大学病院)

【はじめに】
滅菌洗浄業務の役割を担う材料部には数多
くの大型滅菌洗浄装置が設置されており，院内
全ての患者に使用した医療器材（以下器材）の
洗浄～滅菌をおこなっている．これらの一連の
業務は，担当者の人数とともに取り扱った器材
数や大型装置の稼働回数等を材料部日誌に記録
しておき，管理者への業務報告や大型装置の更
新，人材確保等に活用される．しかし，現行の
材料部日誌は紙媒体での日報のみにとどまって
いたことから，今回新たな材料部日誌を表計算
ソフト（以下エクセルⓇ）で作成したので報告
する．
【今までの材料部日誌】
今までの材料部日誌は，材料部業務を担当す
る委託より提供された用紙を使用していた．委
託責任者は毎日管理者へ紙媒体で報告した後，
管理者は所定の冊子に収めていた．また，報告
は月報として事務部に提出する必要があった
が，報告書の提出はおこなわれていなかった．
【エクセルⓇで作成した材料部日誌】
材料部日誌は汎用性のあるエクセルⓇで作成
した．内容は表紙・日報・月報および滅菌洗浄
稼働状況の４つより構成される．表紙には日に
ち・月報・滅菌洗浄稼働状況の項目があり，ク
リックするとリンクする．日報には滅菌洗浄装
置ごとの稼働回数，取り扱った部署ごとの器材
数や払い出し数，職員名と人数の項目があり，
それぞれ数字や名前を選択入力し，合計は自動
集計される．月報・滅菌洗浄稼働状況は日報で
入力した数が自動集計・表示される．月報は毎
月，事務部へ提出している．
【期待される効果】
今まで紙媒体での日報のみにとどまってい
た材料部日誌が，汎用性のあるエクセルⓇで作
成したことにより，材料部業務の状況がタイム
リーに把握することが可能になった．また，大
型装置の更新や人材確保の検討をする際の基礎
資料にもなり，材料部業務の可視化が図られ，
情報の提供や共有が速やかにできるようになる
と思われた．