09:00 〜 09:10
[7] 歯科補綴物作成時における汚染物への対応
【背景】
歯科治療での修復物作成作業は口腔外でお
こなうため,口腔内状態を正確に石膏模型上に
再現する必要がある.印象採得(型取り)した
印象体は時間経過に伴い変形するため可能な限
り手早く処理しなければならず,唾液血液等に
よる汚染リスクがある印象体に石膏注入する前
の除染が不可欠であり,その方法について労力
ならびに時間効率を鑑み検討した.
【方法】
直径20mmのストローを歯に見立て印象採
得をおこなった.硬化後,唾液0.1mlを滴下し
て2分間室温放置し,検体とした.非洗浄,
45mL/秒の流水下で2秒洗浄したもの,毎秒
60mL/秒のシャワー下で30秒洗浄したものと
2分間洗浄したもの,計4種類各10検体に対
しキッコーマンバイオケミファ社製ルミテス
ターおよびルシパックA3 Surfaceを使用して
AMP(Adenosine monophosphate)・ADP
(Adenosine diphosphate)・ATP(Adenosine
triphosphate) をRLU(Relative Light Unit)
で記録した.
【結果】
非洗浄の印象材では最大値35,515,最小値
8,868,中央値19,056であった.2秒間流水下で
の洗浄では最大値6,034,最小値721,中央値は
2,008であった.30秒間シャワー下での洗浄で
最大値980,最小値10,中央値362であった.2
分間シャワー下での洗浄では最大値3894,最小
値6,中央値105であった.減少量はシャワー
下で2分間洗浄した時が最も減少し,流水下で
2秒間洗浄した時は減少量が少なかった.
【考察】
洗浄方法を問わず洗浄前と洗浄後で有意に
差が見られ,洗浄により有効的に印象体を除染
できた.印象材を次亜塩素酸ナトリウム溶液で
の消毒は,石膏を通し素手で作業する歯科技工
士の手荒れが懸念される.
【結語】
印象体を流水下で洗浄することで,診療室の
みならず歯科技工士や患者への感染拡大予防に
つながり安全性の担保ができるため,確実な洗
浄が大切である.
歯科治療での修復物作成作業は口腔外でお
こなうため,口腔内状態を正確に石膏模型上に
再現する必要がある.印象採得(型取り)した
印象体は時間経過に伴い変形するため可能な限
り手早く処理しなければならず,唾液血液等に
よる汚染リスクがある印象体に石膏注入する前
の除染が不可欠であり,その方法について労力
ならびに時間効率を鑑み検討した.
【方法】
直径20mmのストローを歯に見立て印象採
得をおこなった.硬化後,唾液0.1mlを滴下し
て2分間室温放置し,検体とした.非洗浄,
45mL/秒の流水下で2秒洗浄したもの,毎秒
60mL/秒のシャワー下で30秒洗浄したものと
2分間洗浄したもの,計4種類各10検体に対
しキッコーマンバイオケミファ社製ルミテス
ターおよびルシパックA3 Surfaceを使用して
AMP(Adenosine monophosphate)・ADP
(Adenosine diphosphate)・ATP(Adenosine
triphosphate) をRLU(Relative Light Unit)
で記録した.
【結果】
非洗浄の印象材では最大値35,515,最小値
8,868,中央値19,056であった.2秒間流水下で
の洗浄では最大値6,034,最小値721,中央値は
2,008であった.30秒間シャワー下での洗浄で
最大値980,最小値10,中央値362であった.2
分間シャワー下での洗浄では最大値3894,最小
値6,中央値105であった.減少量はシャワー
下で2分間洗浄した時が最も減少し,流水下で
2秒間洗浄した時は減少量が少なかった.
【考察】
洗浄方法を問わず洗浄前と洗浄後で有意に
差が見られ,洗浄により有効的に印象体を除染
できた.印象材を次亜塩素酸ナトリウム溶液で
の消毒は,石膏を通し素手で作業する歯科技工
士の手荒れが懸念される.
【結語】
印象体を流水下で洗浄することで,診療室の
みならず歯科技工士や患者への感染拡大予防に
つながり安全性の担保ができるため,確実な洗
浄が大切である.