09:10 〜 09:20
[8] 歯科用器材の超音波洗浄における洗浄時間および洗浄槽内の適用箇所の比較
【背景】
歯科用使用済み器材には唾液・組織片等の汚
染物が多量に付着しており,分解・除去には超
音波洗浄器による洗浄が必須である.施設の規
模から卓上タイプで洗浄槽の小さな超音波洗浄
器が多用されるため,洗浄効果の確認が必要と
なる.今回,6施設で使用されているそれぞれ
の超音波洗浄器の洗浄効果について,発振装置
や排水口の位置を鑑みた洗浄槽内の位置による
比較をおこなったので報告する.
【方法】
トマトジュースと卵白を混合し水で希釈し
た混合液を疑似汚染物として作成し,6本の
YDM社製歯科用ミラーのガラス面に100μL
塗布し室温にて半日自然乾燥させた.混合液
はキッコーマンバイオケミファ社製ルミテス
ターおよびルシパックA3Surfaceを使用して
AMP(Adenosine monophosphate)・ADP
(Adenosine diphosphate)・ATP(Adenosine
triphosphate)を測定し,500,000RLU(Relative
Light Unit)前後になるように調製した.洗浄
にあたり蛋白質分解酵素入り中性洗剤モリタ製
ウルトラクレンザイムを指定濃度に希釈・調
製し,ビィソニックス社製EXV-N3(3施設)・
カボデンタルシステムズ社製Q140Ag・ジー
シー社製ハイパワーソニックHS-I・共和医理
科社製KS-140Nの超音波洗浄器の左右側2か
所にて15分間の洗浄後,A3にて測定した.
【結果】
6施設における洗浄後データの中央値は,
左側が62・32・27・39・82・23, 右側が128・
27・27・42・38・36であった.
【考察】
今回の検証から洗浄槽内の位置による洗浄
効果の差は認められなかった.使用した歯科用
ミラーが比較的フラットな表面であること,さ
らにタンパク質分解酵素入り中性洗剤を使用し
たことによる分解・除去効果が得られたことに
よると考えられる.
【結語】
洗浄槽内の水位および発振子の個数や設置
位置,積載量および汚染度はバッチごとに異な
るため,洗浄器の構造を熟知し,プロセスケミ
カルズおよび洗浄時間等の有効性について使用
者である施設側にて常に検証をおこない確認す
ることが必要である.
歯科用使用済み器材には唾液・組織片等の汚
染物が多量に付着しており,分解・除去には超
音波洗浄器による洗浄が必須である.施設の規
模から卓上タイプで洗浄槽の小さな超音波洗浄
器が多用されるため,洗浄効果の確認が必要と
なる.今回,6施設で使用されているそれぞれ
の超音波洗浄器の洗浄効果について,発振装置
や排水口の位置を鑑みた洗浄槽内の位置による
比較をおこなったので報告する.
【方法】
トマトジュースと卵白を混合し水で希釈し
た混合液を疑似汚染物として作成し,6本の
YDM社製歯科用ミラーのガラス面に100μL
塗布し室温にて半日自然乾燥させた.混合液
はキッコーマンバイオケミファ社製ルミテス
ターおよびルシパックA3Surfaceを使用して
AMP(Adenosine monophosphate)・ADP
(Adenosine diphosphate)・ATP(Adenosine
triphosphate)を測定し,500,000RLU(Relative
Light Unit)前後になるように調製した.洗浄
にあたり蛋白質分解酵素入り中性洗剤モリタ製
ウルトラクレンザイムを指定濃度に希釈・調
製し,ビィソニックス社製EXV-N3(3施設)・
カボデンタルシステムズ社製Q140Ag・ジー
シー社製ハイパワーソニックHS-I・共和医理
科社製KS-140Nの超音波洗浄器の左右側2か
所にて15分間の洗浄後,A3にて測定した.
【結果】
6施設における洗浄後データの中央値は,
左側が62・32・27・39・82・23, 右側が128・
27・27・42・38・36であった.
【考察】
今回の検証から洗浄槽内の位置による洗浄
効果の差は認められなかった.使用した歯科用
ミラーが比較的フラットな表面であること,さ
らにタンパク質分解酵素入り中性洗剤を使用し
たことによる分解・除去効果が得られたことに
よると考えられる.
【結語】
洗浄槽内の水位および発振子の個数や設置
位置,積載量および汚染度はバッチごとに異な
るため,洗浄器の構造を熟知し,プロセスケミ
カルズおよび洗浄時間等の有効性について使用
者である施設側にて常に検証をおこない確認す
ることが必要である.