第97回日本医療機器学会大会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム12 浸透するRF-IDの医療での活用

2022年6月4日(土) 14:00 〜 15:25 第4会場 (アネックスホール F204)

司会:瀬戸口 秀一(佐賀大学),美代 賢吾(国立国際医療研究センター)

14:50 〜 15:05

[シンポジウム12] 循環器カテーテル管理におけるRFIDの活用と効果

藤田 英雄 (自治医科大学附属さいたま医療センター 循環器内科)

心臓カテーテル室における物品管理は、医師・看護師・臨床工学技士・診療放射線技師など現場の医療職によって管理されているが、さまざまな実際運用上の問題があり、システム化が遅れ、トレーサビリティの確保のみならず、医療の質や病院経営への時宜適切なフィードバックを得ることが困難な状況であった。そこで我々はRF-ID読み取りデータベースを備えた「信蔵君」システムを開発し、当院に設置し、新たな業務フローを定義して従来群と情報伝達の所要時間、正確性についての検証をおこなった。
情報伝達時間はRF-ID群で有意に短縮されており、情報未達割合も全体ではRF-ID群で低く経時的に低下傾向を認めた。本システムは簡便な機能と比較的低コストで実現でき、現場に合わせた導入は容易と考えられ、クラウドによる拡張性も備え問題解決に有用と考えられる。開発・実証の結果詳細および展望につき呈示する。