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[シンポジウム6] 酸素ボンベアラームの開発秘話
一般に、酸素ボンベは病院や救急車、在宅などで使用されているが、ボンベ内の酸素残圧はレギュレータの表示計を目視確認する視覚的な監視でおこなわれている。そのため、目視による酸素ボンベの残圧管理は確認不足や見落としからボンベ内の酸素が空になり、最悪は患者のチアノーゼ、不穏、あるいは意識障害などの症状を引き起こす可能性がある。そのような中、従来の視覚的な残圧管理の欠点を補う、音と光を用いた小型のディスポーザブル型酸素ボンベ残量警報装置(以下、酸素ボンベアラーム)を制御基板・外装パーツはNECエンベデッドプロダクツ㈱、高圧力センサは㈱山陽計器製作所、高圧酸素ガスの知見・高圧ガス対応継手は山形酸素㈱と共同開発した。医療現場の課題を解決すべく、医療従事者と県内ものづくり企業とが連携して医療関連機器の開発に取り組むことは重要である。臨床工学技士業務の一つに機器開発が求められる中、今回は酸素ボンベの新しい残圧管理の観点から酸素ボンベアラームの開発秘話について紹介する。