第97回日本医療機器学会大会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム9 医療機関、医療機器に関するサイバーセキュリティ

2022年6月4日(土) 10:30 〜 11:55 第2会場 (アネックスホール F203)

座長:中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター),佐久間 一郎(東京大学)

10:58 〜 11:26

[シンポジウム9] 製造販売業者としての対応、IMDRFの議論

中里 俊章 (一般社団法人日本医療機器産業連合会 医療機器サイバーセキュリティ対応WG)

医療機関のネットワーク等に接続される医療機器が直接又は二次的に攻撃を受けた場合、その医療機器自体が機能を失う等の障害だけでなく、当該医療機器が接続された医療機関のネットワーク等を介して同様の障害が拡大する可能性が想定される。これらの事象は、診断・治療の遅れ又は誤りなどの結果として、患者に危害を及ぼすことがある。
このため、医療機器の製品ライフサイクル全体を通じて、有効性及び安全性を確保するために、持続的なサイバーセキュリティ対応が必要となり、IMDRF等の国際的な枠組みでの活動を踏まえて、行政機関及びAMED研究班の協力を得て、「医療機器のサイバーセキュリティ導入に関する手引書」を取りまとめた。また、サイバーセキュリティの脅威に対応できないレガシー医療機器の扱い及び透明性が鍵となるソフトウェア部品表(SBOM)の作成・運用を通じて、医療機関との連携及び情報共有の戦略を確立し、実施することが求められており、これらを追補としてまとめる予定である。本セミナーでは、これらの一連について概説する。