3:10 PM - 3:20 PM
[108] 三軸加速度センサによるローラポンプの圧閉度の評価
【目的】
ローラポンプのローラがチューブを押しつぶし回転する際に発生する振動を三軸加速度センサによって計測し,センサの出力電圧からローラポンプの圧閉度を連続的に評価することが可能か検証する.
【方法】
滴下法により適正圧閉度となるように,ローラポンプの圧閉度を調整し,ポンプの入口側と出口側の人工心肺回路に三軸加速度センサを設置した.回転数が109rpm(駆出流量3L/ min)に達した時間を0分とし,ローラポンプを4時間連続で駆動させた際のセンサの出力電圧を15分間隔で10秒間計測した.10秒間の記録を1秒ごとに区切り,出力電圧の最大値と最小値から1秒ごとの振幅を求め,その平均した値を用い検証をおこなった.
【結果】
計測した出力電圧の平均振幅を0分時と比較すると,変化率は軸ごとの差が大きく,時間毎の変化もばらつきがみられたが,入口側のX軸とZ軸においては比較的線形な変化であった.この2軸において時間毎の変化をみると,1時間後では+9.81%,+12.7%,2時間後で+8.26%, +12.8%,3時間後で+11.8%,
+17.0%,4時間後で+11.3%,+18.9%となった.また,線形近似より相関係数Rはそれぞれ 0.820,0.837となった.
【考察】
結果より入口側のY軸,出口側の3軸においては,時間毎の相関がみられなかったが,入口側のX軸とZ軸においては,0.8≧Rの相関がみられた.これにより,人工心肺中にローラポンプの圧閉度が変化したことを検知できる可能性があると考えられる.今後,チューブのサイズ・材質,ポンプの特性,流量の変化など振動に関係する要素は複数あるため,これらの要素についても実験条件を変更し,検討する必要があると考える.
【結論】
入口側のX軸とZ軸においては,一定の相関がみられ,ローラポンプ駆動時に発生する振動から人工心肺中にローラポンプの圧閉度が変化したことを検知できる可能性が示唆された.
ローラポンプのローラがチューブを押しつぶし回転する際に発生する振動を三軸加速度センサによって計測し,センサの出力電圧からローラポンプの圧閉度を連続的に評価することが可能か検証する.
【方法】
滴下法により適正圧閉度となるように,ローラポンプの圧閉度を調整し,ポンプの入口側と出口側の人工心肺回路に三軸加速度センサを設置した.回転数が109rpm(駆出流量3L/ min)に達した時間を0分とし,ローラポンプを4時間連続で駆動させた際のセンサの出力電圧を15分間隔で10秒間計測した.10秒間の記録を1秒ごとに区切り,出力電圧の最大値と最小値から1秒ごとの振幅を求め,その平均した値を用い検証をおこなった.
【結果】
計測した出力電圧の平均振幅を0分時と比較すると,変化率は軸ごとの差が大きく,時間毎の変化もばらつきがみられたが,入口側のX軸とZ軸においては比較的線形な変化であった.この2軸において時間毎の変化をみると,1時間後では+9.81%,+12.7%,2時間後で+8.26%, +12.8%,3時間後で+11.8%,
+17.0%,4時間後で+11.3%,+18.9%となった.また,線形近似より相関係数Rはそれぞれ 0.820,0.837となった.
【考察】
結果より入口側のY軸,出口側の3軸においては,時間毎の相関がみられなかったが,入口側のX軸とZ軸においては,0.8≧Rの相関がみられた.これにより,人工心肺中にローラポンプの圧閉度が変化したことを検知できる可能性があると考えられる.今後,チューブのサイズ・材質,ポンプの特性,流量の変化など振動に関係する要素は複数あるため,これらの要素についても実験条件を変更し,検討する必要があると考える.
【結論】
入口側のX軸とZ軸においては,一定の相関がみられ,ローラポンプ駆動時に発生する振動から人工心肺中にローラポンプの圧閉度が変化したことを検知できる可能性が示唆された.