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[22] 滅菌供給部門の標準作業手順書のあり方について
滅菌供給部門は,汚染した再使用可能医療機器(RMD)の分解や洗浄,性能点検から組立後に包装され滅菌処理が施される.施設で取り決めたリリース基準を満たしたものが医療現場に供給される.再生処理業務を適切におこなうためには,標準作業手順書(以下SOP)は欠かせない存在である.しかし,滅菌供給部門の再生処理業務は多岐に存在するため,多種多様な SOPを作成・管理・維持する必要がある.例えば,機器の日常点検を業務に落とし込むためには,SOPの作成,配布(印刷),運用(記録),評価(保管)が必要となり,様々な書類を準備しなければならない.また,SOPは紙媒体で作成されることが多く実践の場面でどのように活用させるかも課題と考える.今回,オンラインフォーム作成ツール(以下Forms)を用いて,SOPを作成して試験的運用したので報告する.作成したSOPは,機器の日常点検,循環式恒温槽の作成などとした.運用の実際としては,ネット環境に接続できる端末を準備しオンライン上でSOPを閲覧できる環境とした.業務担当者は工程に必要な二次元バーコードを読取り,端末にSOPを表示させる.SOPに従い業務の項目が完了したら端末にチェックを入れ完了となる.実行した情報は,データとして保存されるため,紙媒体での記録や保管は不要となった.印刷を前提としないペーパーレスの運用であることから,手順の変更が生じてもクイックに修正することが可能となった.Formsを活用したSOPは機器の日常点検など定型的な業務では運用可能であるが,前提条件として,ネット環境の構築と端末が必要になる.