第98回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

滅菌業務管理

滅菌業務管理2

2023年6月30日(金) 17:00 〜 18:00 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:濱中 郁恵(大阪大学)

17:00 〜 17:10

[24] 洗浄滅菌業務における施設間連携

(第2報)

冨樫 清英, 河野 絵理, 中崎 理恵子, 山内 朋子, 林田 史香, 早坂 隆吾, 神舘 笑, 福原 京子, 東田 明美 (北見赤十字病院 物流情報管理課 滅菌係)

【初めに】
当院では,2018年4月より隣接するA病院との連携がスタートし,各部門における業務移管が開始されることとなった.洗浄・滅菌部門においては,2018年6月より検討を始め,2019年1月より職員を派遣し業務を移管,その後,乾燥設備の更新,洗浄工程の変更,手術基本セットの変更等の改善をおこなったことを第95回大会で報告した.業務移管から3年が経過し様々な効果が得られてきたため施設間連携における現状を追加報告する.
【現状】
第95回大会報告後,当院より追加6名の派遣をおこない合計8名でローテーションをおこない,両院の洗浄滅菌業務の安定運用を図った.また,手術付属セットの新設,単包器具の見直しによる削減,消耗器具の管理発注の移管,洗浄滅菌マニュアルの改訂,夜間・休日のオンコール体制整備による完全移管等を実施,次に外来呼吸器内視鏡・経食道エコープローブ,新型コロナウィルス対応用ヘイローマスク等の中央化を実施,24時間365日オンコールで対応を実施した.両院の洗浄・滅菌設備を併用し,EOG滅菌は約9割を当院滅菌装置でおこないコスト削減に取り組んだ.使用履歴から常滅菌数を削減し,手術件数から必要な手術器材の整備をおこない安定した手術器具の提供をおこなっている.
【考察】
洗浄滅菌業務の移管,様々な部門の業務移管により少ない手術室看護師が手術看護に専念できるため手術件数が増加し病院収益の向上が図られた.時間外勤務は3年前と比較し大きく削減され,医療従事者全体の働き方改革に貢献している.施設間連携は,両院におけるデメリットを解消し,メリットの恩恵を大きく受けることが可能になる取り組みと思われる.