第98回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

歯科用機器

歯科用機器

2023年7月1日(土) 10:00 〜 10:50 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:柴田 義浩(国立病院機構熊本再春医療センター)

10:00 〜 10:10

[69] 歯科医療機器のリスク対策

清水 正路 (公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会)

【背景・目的】
・医科,歯科連携が思ったよりも進まない原因は学問の体系が異なる点が挙げられるが,複数の疾患をかけ持つ高齢者患者がその連携促進のキッカケになっている背景がある.
・口腔内コントロールは医療費を削減する効果があり,自分の歯で食べる人生100年時代の足掛かりになっている.
【方法】
・項目別に特徴的な歯科の実際を一部提示しその方法とした.
1)医療機器の取り扱い・歯科用チェアは重量物であり患者の乗り降りの際には細心の注意が必要であり起き上がるときに起立性低血圧を起こす危険性がある.・鋭利な器具も多く,医療従事者の取り扱いが大変重要である.
2)放射線・放射線に対する危機意識と知識が不足している.歯科医院のX線導入率は100%であるにもかかわらず,従業員の知識レベルが不均等であるため不信感が出る場合がある.
3)感染・滅菌・衛生・洗浄は危ない作業でありその認識がない,追求する滅菌レベルと設備投資のバランスが難しい・機械室の管理は脆弱であり機器のバックアップや衛生管理の概念も薄い.
【考察・結果】
・その他医療事故や災害など有事の際のフローチャートの必要性,災害対策,サイバー攻撃を含めた防犯対策,女性職場のハラスメント,医療法,個人情報保護法など,一般産業からのヒントなどを導入する仕組みも必要である.
・医科,歯科連携のためには医療安全文化を歯科領域にもさらに広める必要がある.