16:20 〜 16:30
[91] 本邦における輸液ポンプ・シリンジポンプ保有台数調査の結果報告
【背景】
近年,病院経営および医療提供体制は厳しさを増している.その中で医療機器は病院経費の 33.9%を占め,最適な保有や効率的な運用が今後重要となる.しかし,輸液ポンプ(以下輸液)やシリンジポンプ(以下シリンジ)などの汎用医療機器の最適保有台数を算出する資料や基礎的データは存在しない.
【目的】
アンケート調査を実施し,輸液,シリンジの保有台数を明らかにすること.
【方法】
期間は2022年4月15日から7月30日である.各都道府県の臨床工学技士会および関連団体のうち,協力が得られた団体から各会員施設へアンケートURLを送付し,同意を得られた会員施設から回答を得た.病床数は厚生労働省 DPC導入の影響評価に関する調査を参照した.調査項目は輸液,シリンジの保有台数,使用基準,稼働率の算出方法,保有台数決定時の参考指標等である.
【結果】
医療機関1,030施設のうち, 有効回答数は 322,回収率は33.6%であった.解析対象は病院254,診療所67である.1床あたりの平均保有台数は輸液が0.39台.シリンジが0.27台であった.使用基準を設けている施設は薬剤や流量,時間等を使用基準としていた.稼働率算出には(貸出台数/保有台数)×100を使用する施設が多かった.保有台数を決める指標は,稼働率,最大保有台数,医師・看護師等からの要望等の回答であった.
【考察】
平均保有台数および使用基準や稼働率の算出方法,保有数決定における参考指標は医療機関ごとに異なっていた.しかし,回答数が少ないため,今後,大規模調査による指標の創設が必要である.
【結語】
輸液,シリンジの保有台数調査から病床数あたりの保有台数を初めて明らかにした.さらなる解析を進め,客観的指標に基づいた医療機器管理の実現に向け検討を重ねたい.
近年,病院経営および医療提供体制は厳しさを増している.その中で医療機器は病院経費の 33.9%を占め,最適な保有や効率的な運用が今後重要となる.しかし,輸液ポンプ(以下輸液)やシリンジポンプ(以下シリンジ)などの汎用医療機器の最適保有台数を算出する資料や基礎的データは存在しない.
【目的】
アンケート調査を実施し,輸液,シリンジの保有台数を明らかにすること.
【方法】
期間は2022年4月15日から7月30日である.各都道府県の臨床工学技士会および関連団体のうち,協力が得られた団体から各会員施設へアンケートURLを送付し,同意を得られた会員施設から回答を得た.病床数は厚生労働省 DPC導入の影響評価に関する調査を参照した.調査項目は輸液,シリンジの保有台数,使用基準,稼働率の算出方法,保有台数決定時の参考指標等である.
【結果】
医療機関1,030施設のうち, 有効回答数は 322,回収率は33.6%であった.解析対象は病院254,診療所67である.1床あたりの平均保有台数は輸液が0.39台.シリンジが0.27台であった.使用基準を設けている施設は薬剤や流量,時間等を使用基準としていた.稼働率算出には(貸出台数/保有台数)×100を使用する施設が多かった.保有台数を決める指標は,稼働率,最大保有台数,医師・看護師等からの要望等の回答であった.
【考察】
平均保有台数および使用基準や稼働率の算出方法,保有数決定における参考指標は医療機関ごとに異なっていた.しかし,回答数が少ないため,今後,大規模調査による指標の創設が必要である.
【結語】
輸液,シリンジの保有台数調査から病床数あたりの保有台数を初めて明らかにした.さらなる解析を進め,客観的指標に基づいた医療機器管理の実現に向け検討を重ねたい.