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[パネルディスカッション4] 高圧蒸気滅菌における滅菌物の質管理と水質の重要性
国立大学病院において、滅菌を最終処理とするRMDの量は膨大である。当院で採用する各滅菌法の中でも、高圧蒸気滅菌にて最終処理をする割合は、全滅菌数の9割以上を占める。蒸気による滅菌の効果は、圧力と温度、時間等の滅菌に必要なパラメータのみならず、滅菌剤となる水の質に影響される。清浄のための適切な洗浄がおこなわれ、滅菌のためのパラメータが適正値であり、かつインジケータの判定結果について良好な場合であっても、滅菌物の質保証が水質によって安定を欠く懸念を放置してはならない。水質への無関心は、水蒸気による滅菌が質保証のリスクになることを示唆する。滅菌物の質管理のみならず、量的管理における水質の重要性と、滅菌物に水質を起因とする瑕疵があった場合の供給について、国立大学病院である当院の高圧蒸気滅菌の実際を考察したので紹介する。