10:30 〜 10:40
[T72] マイクロファイバークロス Toraysee for CE® 再生処理の可能性検証
【背景】
近年,歯科臨床では歯科用ユニット周囲の環境整備に用いるクロスについて,コスト削減や廃棄物量の減少,SDGsの観点から再使用が検討されている.極細繊維の中に汚染物を取り込み,再転写による逆汚染が起きにくい特徴を有するマイクロファイバークロスToraysee for CE®(以下MFC)の再生処理の可能性について検証した.
【方法】
MFCは3×3cmに分割して水道水で湿潤し余分な水分を除いた後,生体由来の汚れの中で洗浄抵抗性が強いと思われる血液の疑似物として羊血液10μlを付着し4時間乾燥させた.歯科領域で汎用される洗浄剤4種(A ~ D)と水道水(E)の5水準を,5・10・15・20分間 MFCに浸漬させ,流水下で30秒すすぎ洗いをおこない余分な水分を除いた後に抽出し, OPA法にて残留タンパク質量を測定した.本検証結果に影響する擬陽性の検証も合わせて一連の評価はクリーンケミカル㈱で実施した.
【結果】
A ~ Eの5水準それぞれの5・10・15・20分後の残留タンパク質量(単位μg/検体)平均値は,洗浄剤Aは18.1,10.4,検出下限未満,検出下限未満,洗浄剤Bは50.0,12.9,13.8, 16.4,洗浄剤Cは71.6,66.4,54.3,31.9,洗浄剤Dは25.0,31.0,19.9,13.8,水道水は87.9, 67.2,72.4,65.5であった.尚,本定量法における検出下限値は3.5μg/検体,定量下限値は 10.0μg/検体である.
【考察】
洗浄剤4種の残留タンパク質量の差は僅かにみられるが,いずれも洗浄剤の浸漬時間を15分,20分にすると浸漬時間5分に対して残留タンパク質量が定量下限値付近まで減少していることから,洗浄剤浸漬時間は15分以上,流水下でのすすぎ時間は検証のとおり30秒以上が必要と考えられる.
【結語】
本検証でMFCの再生処理後の繰り返し使用の可能性が確認された.
近年,歯科臨床では歯科用ユニット周囲の環境整備に用いるクロスについて,コスト削減や廃棄物量の減少,SDGsの観点から再使用が検討されている.極細繊維の中に汚染物を取り込み,再転写による逆汚染が起きにくい特徴を有するマイクロファイバークロスToraysee for CE®(以下MFC)の再生処理の可能性について検証した.
【方法】
MFCは3×3cmに分割して水道水で湿潤し余分な水分を除いた後,生体由来の汚れの中で洗浄抵抗性が強いと思われる血液の疑似物として羊血液10μlを付着し4時間乾燥させた.歯科領域で汎用される洗浄剤4種(A ~ D)と水道水(E)の5水準を,5・10・15・20分間 MFCに浸漬させ,流水下で30秒すすぎ洗いをおこない余分な水分を除いた後に抽出し, OPA法にて残留タンパク質量を測定した.本検証結果に影響する擬陽性の検証も合わせて一連の評価はクリーンケミカル㈱で実施した.
【結果】
A ~ Eの5水準それぞれの5・10・15・20分後の残留タンパク質量(単位μg/検体)平均値は,洗浄剤Aは18.1,10.4,検出下限未満,検出下限未満,洗浄剤Bは50.0,12.9,13.8, 16.4,洗浄剤Cは71.6,66.4,54.3,31.9,洗浄剤Dは25.0,31.0,19.9,13.8,水道水は87.9, 67.2,72.4,65.5であった.尚,本定量法における検出下限値は3.5μg/検体,定量下限値は 10.0μg/検体である.
【考察】
洗浄剤4種の残留タンパク質量の差は僅かにみられるが,いずれも洗浄剤の浸漬時間を15分,20分にすると浸漬時間5分に対して残留タンパク質量が定量下限値付近まで減少していることから,洗浄剤浸漬時間は15分以上,流水下でのすすぎ時間は検証のとおり30秒以上が必要と考えられる.
【結語】
本検証でMFCの再生処理後の繰り返し使用の可能性が確認された.