第98回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

滅菌

滅菌2

2023年7月1日(土) 11:00 〜 11:50 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:橋本 素乃(東京医科歯科大学)

11:40 〜 11:50

[T78] 作業効率,安全性,防護性,開封性に優れた滅菌バッグ「プロリールプレミアム」

石鞍 信哉 (メディコムジャパン)

滅菌バッグは現在日本において医療機器ではなく,ISO規格等に準拠していない製品でも使用することが可能となっています.滅菌バッグの主な国際規格には滅菌包装材料についての規格である「ISO 11607」とインジケータの規格である「ISO 11140」があります.これらの規格で要求されるものはシールの強度だけではなく,開封時の低リント(発塵)性やヒートシーラー接触時や滅菌器の余熱でインジケータが変色しないことなども求められています.日本の特色として海外と比較すると滅菌器は大容量のものが多いので,滅菌時間も長い傾向にあります.そのために滅菌工程中に滅菌バッグにかかる負荷も大きく,滅菌バッグへの性能要求は破袋しないためのシール強度に特化され,開封時の低リント(発塵)性が軽視されることがあります.しかしながら毛羽立ち等による繊維の脱落や紙の破れが発生すると,そのリント(紙粉)が器具に付着して患者の体内に入る可能性や破れによる器具の滑落等で不潔になる可能性があります.また,滅菌バッグに印刷されているTYPE1プロセスインジケータが乾熱で容易に変色するものがありますが,乾熱で変色してしまうと誤って未滅菌の状態で払い出されるリスクが発生してしまいます.メディコム「プロリールプレミアム」はこれらの要因を回避するために,シール強度を保ちながら毛羽立ちが少ない低リント性と,双方向からの開封を実現しました.そのうえで,1cm毎にポイントマーカーと5cmに点線のラインマーカーを設置し作業効率も高めております.また,プロセスインジケータは高圧蒸気滅菌器の余熱等では変色しないような設計でインシデントのリスクを低減します.「プロリールプレミアム」は作業効率と安全性を高めた日本の医療現場に特化した製品となっております.この機会に当製品をご認知いただき,是非その優れた作業性,開封性,安全性をご体感ください.