09:40 〜 09:50
[22] 飛沫感染防止を目的とした可視光光触媒を用いた小型飛沫除去装置の開発
一般に感染制御の手段として三密を避けることが広く知られているが,密集,密閉,密接の三密は,それぞれ飛沫感染,エアロゾル感染,接触感染に関わる物として区別すると理解しやすい.ここで,飛沫とは直径5μm以上の液滴を指し,エアロゾルはそれより小さいの粒子と定義される.実際の口腔から放出される液滴は,直径150μm程度と,2μm程度の二山のピークとなっており,前者は数秒で落下するため通常の会話の場合発生者から2m程度の距離までしか届かないが,後者は空中を長時間漂っているため,換気が悪いと次第にエアロゾル濃度が上昇しいわゆる空気感染を引き起こす.しかしながら150μmの飛沫は2μmのエアロゾルの 42万倍の体積を持ちより多くのウイルスを含んでおり,射程内にいる場合感染リスクが高く,乾燥・落下した場合でも含まれていたウイルスが消滅するわけではなく飛沫核として漂い空気感染の原因や,接触感染の原因となるため,本研究では特に飛沫の除去に着目する.
エアロゾルに対しては換気や様々な空気清浄機が有効であると考えられるが,短距離のみ飛ぶ飛沫に対して換気や部屋の片隅に置いた一般的な空気清浄機はほとんど意味が無い.このため,飛沫に対する工学的感染制御の手段として開発した可視光応答の光触媒を用いた小型・静音で安価な空気清浄機を,診察室や病室などで人の傍に設置することができる小型飛沫除去装置という今までに存在しなかった装置として概念付け,提案をおこなう.
エアロゾルに対しては換気や様々な空気清浄機が有効であると考えられるが,短距離のみ飛ぶ飛沫に対して換気や部屋の片隅に置いた一般的な空気清浄機はほとんど意味が無い.このため,飛沫に対する工学的感染制御の手段として開発した可視光応答の光触媒を用いた小型・静音で安価な空気清浄機を,診察室や病室などで人の傍に設置することができる小型飛沫除去装置という今までに存在しなかった装置として概念付け,提案をおこなう.