15:30 〜 15:40
[96] NFCを活用した医療機器適正保有台数に関する新たな指標の検討
【背景と目的】
医療機器を中央管理している多くの医療施設では,医療機器管理ソフトを用いた稼働率の算出が可能である.当院でも稼働率の算出が可能なソフトを使用しているが,医療現場では医療機器の不足を感じていても,算出された稼働率はそれほど高くないという場合が多い.そこで,NFCを活用し,医療機器適正保有台数について新たな指標を検討した.
【方法】
輸液ポンプの貸出・返却時刻から稼働率を算出し,使用開始・終了時刻から使用率を算出した.また,1時間毎・1日毎・1ヶ月毎の稼働率と使用率について比較し,1日毎の稼働率・使用率については病床利用率との関連を検討した.
【結果】
稼働率と使用率と病床利用率で非正規性を認め(p<0.001),稼働率と使用率の間に強い相関を認めた(ρ=0.90,p<0.001).稼働率と病床利用率(ρ=0.08,p=0.015)・使用率と病床利用率(ρ=0.09,p=0.004)の間には相関関係は見られなかった.また,稼働率と使用率の差と病床利用率の間にも相関関係は見られなかった(ρ=-0.10,p=0.001).
【考察】
稼働率と使用率は強い相関があり,算出方法から見ても稼働率と使用率は同等の指標であると考えられる.稼働率と使用率の差が大きい場合,貸出されているが,未使用の状態若しくは使用終了後に返却がされていない状態で病棟に保有されている機器が多くなっている状況が予想される.そのため,適正保有台数の参考指標のひとつとして活用が可能であると考えられる.
【結語】
使用率単独の場合は新たな指標と呼べるものにはならないが,稼働率と使用率の差は,適正保有台数の指標のひとつになり得ると思われる.現状,輸液ポンプ以外の機器はNFCの活用ができていないため,他の機器についても使用率の算出が可能となるようにNFCの活用を進めていきたい.
また,医療機器適正保有台数の指標について,全身麻酔手術件数・救急車搬送件数などとの関連を含めて検討を重ねていきたいと考える.
医療機器を中央管理している多くの医療施設では,医療機器管理ソフトを用いた稼働率の算出が可能である.当院でも稼働率の算出が可能なソフトを使用しているが,医療現場では医療機器の不足を感じていても,算出された稼働率はそれほど高くないという場合が多い.そこで,NFCを活用し,医療機器適正保有台数について新たな指標を検討した.
【方法】
輸液ポンプの貸出・返却時刻から稼働率を算出し,使用開始・終了時刻から使用率を算出した.また,1時間毎・1日毎・1ヶ月毎の稼働率と使用率について比較し,1日毎の稼働率・使用率については病床利用率との関連を検討した.
【結果】
稼働率と使用率と病床利用率で非正規性を認め(p<0.001),稼働率と使用率の間に強い相関を認めた(ρ=0.90,p<0.001).稼働率と病床利用率(ρ=0.08,p=0.015)・使用率と病床利用率(ρ=0.09,p=0.004)の間には相関関係は見られなかった.また,稼働率と使用率の差と病床利用率の間にも相関関係は見られなかった(ρ=-0.10,p=0.001).
【考察】
稼働率と使用率は強い相関があり,算出方法から見ても稼働率と使用率は同等の指標であると考えられる.稼働率と使用率の差が大きい場合,貸出されているが,未使用の状態若しくは使用終了後に返却がされていない状態で病棟に保有されている機器が多くなっている状況が予想される.そのため,適正保有台数の参考指標のひとつとして活用が可能であると考えられる.
【結語】
使用率単独の場合は新たな指標と呼べるものにはならないが,稼働率と使用率の差は,適正保有台数の指標のひとつになり得ると思われる.現状,輸液ポンプ以外の機器はNFCの活用ができていないため,他の機器についても使用率の算出が可能となるようにNFCの活用を進めていきたい.
また,医療機器適正保有台数の指標について,全身麻酔手術件数・救急車搬送件数などとの関連を含めて検討を重ねていきたいと考える.