第99回日本医療機器学会大会

講演情報

パネルディスカッション

パネルディスカッション1 モニター・アラーム対策を考える〜医療従事者と企業との協働を目指して〜

2024年6月21日(金) 15:20 〜 16:45 第1会場 (アネックスホール F201+F202)

座長:谷口 雄司(鳥取大学),林 達哉(旭川医科大学)

16:02 〜 16:16

[パネルディスカッション1] アラーム関連課題に対する企業としての取り組み

大原 将司1, 百武 知徳2 (1.㈱フィリップス・ジャパン Connected Care 事業部 Business Marketing & Sales, 2.㈱フィリップス・ジャパン Services & Solutions Delivery 本部 Clinical professional Service Clinical application)

現代医療において進化を続ける医療機器を効果的に活用することが,医療の質向上に不可欠な要素となっています.
そのため院内では多数の医療機器が使用され医療の質の向上に貢献している一方で,各々の機器から出力される膨大なアラームが深刻な問題となっています.
この膨大なアラームは,患者の安全に影響を与える重要なアラームが見逃される要因の1つになるだけでなく,医療従事者・患者双方に不必要なストレスや負担を引き起こす可能性があります.
このようなアラームに関連する問題に対処するため,生体情報モニタには適切なアラームが出力されるような機能や設定を搭載してきました.
しかし,その機能も効果的に使用しなければ,また適切な設定でなければ不適切なアラームが出力されてしまい逆効果となります.
本セッションの前半では,適切なアラーム環境を構築するために必要な機能をアラームの「収集」「抑制」「表示」「配信」という側面からご紹介いたします.
後半では適切な設定をサポートするために当社が取り組んでいるアラームマネジメントサービスをご紹介いたします.
当社が提供するアラームマネジメントサービスは,アラームの可視化,業務の可視化,課題解決の実行支援で構成されています.
アラームの作動状況を可視化したレポートでは,様々な切り口で可視化することで,対策が必要なアラームを分析することが可能となります.
業務の可視化では,現状の業務の流れの可視化と整理をおこない,業務の流れに適したモニタの設定をご検討いただくことや,アラームに対応する行動分析に加え業務の再設計にも活用いただけると考えます.
業務の可視化をおこなうことは,アラーム対策の取り組みだけにとどまらず,医師の働き方改革の影響を受け,増え続ける看護師の業務を再考するためにも役立ちます.
企業の立場として,医療従事者の皆様と一緒に課題を解決する取り組みを考えていきたいと思っています.