第99回日本医療機器学会大会

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Panel Discussion

パネルディスカッション3 医療現場における滅菌保証のための施設評価ツールを使ってみました!

Sat. Jun 22, 2024 3:30 PM - 4:55 PM 第1会場 (アネックスホール F201+F202)

座長:齋藤 篤(大阪大学),齋藤 祐平(東京大学)

3:30 PM - 3:40 PM

[パネルディスカッション3] 評価ツールで分かる施設の課題

―国立大学病院材料部相互チェックを受審して―

大村 久美, 小久保 安朗 (福井大学医学部附属病院 滅菌管理部)

昨年,国立大学病院材料部相互チェックを受審した.評価ツールを用いて,あらかじめ自己評価をおこない,受審の際にはこれに沿って評価がおこなわれる.評価ツールでの自己評価は,自施設を客観的に評価できる一方で,甘く評価している項目があり,評価者によって解釈が異なる設問も存在した.
実際の相互チェックでは,甘く評価している項目においては,適切な指摘を受け標準的な方法を理解することができ,異なる視点からアドバイスを受けられるため業務見直しの機会となった.事前の自己評価はSであったが,洗浄,蒸気滅菌のバリデーションで,どうしても実施できない項目が存在した.全国集計の結果においても,バリデーションの項目の得点は低く,多くの施設で同じような問題を抱えていることが認識できた.同じ評価ツールを多くの施設が使用すると,自施設の状況が他施設と比較できるメリットがある.今回,相互チェックを受審した現場の立場から,評価ツールを使用した経験を述べる.