第99回日本医療機器学会大会

講演情報

パネルディスカッション

パネルディスカッション4 標準化Indicatorの現状と問題点―薬機法改正、トレーサビリティ用バーコードはなぜ義務化された―

2024年6月22日(土) 10:00 〜 11:30 第2会場 (アネックスホール F203)

座長:田中 聖人(京都第二赤十字病院),美代 賢吾(国立研究開発法人国立国際医療研究センター)

10:00 〜 10:17

[パネルディスカッション4] トレーサビリティ用バーコード付与の意義

野村 由美子 (厚生労働省医薬局医薬安全対策課)

医療機器や医薬品にバーコードを表示することで,製品追跡(トレーサビリティ)システムの構築が可能となり,物流や医療現場での活用が期待されることから,近年,国内外で標準化バーコード表示,活用の取り組みが進められている.本邦では,医療機器について2008年にバーコード表示の実施要領を通知し,GS-1規格に基づくバーコード表示の普及・データベース登録を推進してきた.このような背景の下,バーコード表示・活用のさらなる促進を図るため,平成元年の医薬品医療機器等法の改正により,トレーサビリティバーコードの表示を法律上の義務とした.
併せて,添付文書について電子的な方法による提供を正本とし,バーコードに添付文書情報を紐付けることで,一部の家庭用の医療機器等を除き,紙の添付文書の同梱原則を廃止する制度を令和 3年8月1日から施行している.
今後は医療機関においてバーコード利用事例を数多く共有することが重要と考える.