シンポジウム2 滅菌供給部門のQMSを理解する

[シンポジウム2] 国立大学病院でのQMS構築に関する奮闘記

池端 明美 (北海道大学病院 物流管理センター)

2019年４月，物流管理センターに異動となった日から一看護師長の“悪戦苦闘”“七転八倒”“四苦八苦”そして“奮闘”が始まりました．国立大学病院材料部看護師長は数年で異動となり，全く専門知識のない状況から滅菌供給部門を任されている施設が少なくないようです．手術・検査等再生医療器材を安全に，かつ当たり前に供給することが使命である部署の責任の重さに押しつぶされそうな毎日でした．付け焼刃の知識では到底太刀打ちできるものではありませんでした．幸い当部署配属の看護助手が第１種滅菌技師の有資格者でしたので，この貴重な人材を一作業要員に埋もれさせておくのはもったいないと思い，専門知識をフルに発揮してもらうためのポジションを設置するところから取り組みました．「餅は餅屋」（滅菌管理は滅菌技師）を自分のスローガンに掲げ，今日に至るまでの実践を報告させていただきます．同じような環境下で取り組まれている看護師長の皆さんに少しでも参考にしていただけましたら幸いです．