14:30 〜 14:45
[シンポジウム4] 循環器領域におけるAI実質運用
他の医学分野同様,循環器領域でも研究としてのAIの応用は幅広くおこなわれているが,実質運用まで進めるにはいくつかの制約がある.循環器のなかでも特に不整脈領域における,心電図データを用いたAI技術の応用は,①心電図の自動診断をおこなう,②非発作時の心電図から,発作性不整脈の有病(発症)を予測する,の2つに大別される.①は従来の自動診断でもおこなっているものであり,最終的に医師が確認することができるため応用しやすく,AIにより医師や技師の労力を軽減できる点で価値が高い.②は医師が目視では診断できない部分をAIで判定しようというものであり,より挑戦的な試みといえる.
AI技術を用いた疾患の有病予測を実質運用するための条件は,確定診断の手段があること,診断にいたった場合に治療手段があること,一定の有病者が予想されること,の3点が挙げられる.不整脈疾患においては,心房細動が上記条件を満たす疾患であり,非発作時の標準12誘導心電図から発作性心房細動の有病を予測するAI技術が開発されている.ここでは,心房細動を対象としたAI技術の実質運用について述べる.
AI技術を用いた疾患の有病予測を実質運用するための条件は,確定診断の手段があること,診断にいたった場合に治療手段があること,一定の有病者が予想されること,の3点が挙げられる.不整脈疾患においては,心房細動が上記条件を満たす疾患であり,非発作時の標準12誘導心電図から発作性心房細動の有病を予測するAI技術が開発されている.ここでは,心房細動を対象としたAI技術の実質運用について述べる.