[O-1-134] 心筋におけるIVIM imagingの基礎的検討
【目的】心臓DWIは拍動に伴う心筋信号の低下が問題となるが,我々の研究ではdiffusion gradientsに多次項補正を用いることで高いb値においても心筋の描出が良好であった[1].心筋のIVIM imagingは1次項補正(motion correction: MC)を用いた心筋のperfusion componentが先行研究で報告されているが,高いb値によるdiffusion componentおよび,2次項補正(accelerate motion correction: aMC)を用いたIVIM imagingは報告されていない[2].そこで,MC-DWIとaMC-DWIを用いて心筋のperfusion componentとdiffusion componentを比較検討した.また,aMC-DWIから得られたperfusion componentと骨格筋のperfusion componentを比較した.【方法】PHILIPS社製1.5 tesla Achieva nova dual,32ch cardiac coilを用いて,事前に同意を得た健常ボランティア6名で撮像した.自由呼吸下,心電同期下,心筋静止時相にて,MC-DWIとaMC-DWIを左室心筋が最も広く描出されるスライスで撮像した.b値は10,200,600 s/mm2の3通りとした.TEはaMC-DWI,b値600s/mm2での最小値となる74msecとした.得られた信号強度から灌流の比率(f),真の拡散係数(D)を算出し,統計学的有意差をpaired-t testにて求めた.【結果】心筋におけるf値,D値ともにaMC-DWIの方がMC-DWIより有意に小さくなった.心筋のf値は骨格筋に比べて有意に高くなった.【結論】心筋のIVIM imagingにおいて,1次項補正ではperfusion componentおよびdiffusion componentは過大評価され,2次項補正が妥当と考える.[1] Nakamura et al. Proc of ISMRM 2014, pp2417.[2] M Froeling et al. Proc of ISMRM 2014, pp2411.