第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

骨・軟骨

骨・軟骨

Thu. Sep 18, 2014 2:36 PM - 3:30 PM ポスター会場 (5F ロビー)

座長:佐志隆士(八重洲クリニック)

[P-1-047] FSBB法を用いた両手撮像における米PADの有用性の検討

永田覚1, 長谷川晋也1, 太田知則1, 松島孝昌1, 池田充顕1, 濱里一裕2, 山田明里3 (1.千葉県済生会習志野病院 放射線科, 2.千葉県済生会習志野病院 リウマチ膠原病・アレルギー科, 3.東芝メディカルシステムズ)

【目的】FSBBはFEシーケンスに弱いMPGパルスを印加することで血流信号をディフェーズさせ、微細な血管をBlack Bloodとして描出する手法であり、頭部領域、プラーク撮像などで有用性が報告されている。しかし四肢末梢領域では磁化率の影響が大きく画質低下が生じる。そこで近年SAD PADとして有用性が報告されている米を用いて自作補助具を作成し、両手FSBB撮像に応用可能か検討した。【使用機器・撮像条件】  東芝社製 1.5T EXCELART-VantageXGV Torso-SPEEDER コイル  日興ファインズ MRIファントム 型式90-401型 system1【方法】1) ファントムにてTE,FAを変化させSNR,CNRを測定しFSBBの最適条件を求めた。2) ファントムにて米の配置の検討を行った。(1.米なし 2.ファントムの上に米 3.ファントムの下に米 4.ファントム上下に米)1)同様SNR,CNRを測定し比較した。3) 2)で最も良好な配置を使用しファントム・健常ボランティア(3名)にて米の厚さを変え(1cm~4cm)SNR,CNRを測定し比較した。4) 健常ボランティア(3名)にて今回求めた条件と米を使用しない従来法についてSNR,CNRを測定し診療放射線技師3名にて視覚評価した。【結果・考察】FSBBの最適条件はTE=30ms,FA=15°であった。理論上TEは最短でSNRが良好とされているが、TEの延長により最短TRが延長し信号値が高くなったためと考えられた。米の配置は4.の場合が最も良好で、米を置くことで磁化率の影響が低減できたと考えられた。ファントム・ボランティア共に米の厚さが2cmでSNRが良好で、それ以上厚くするとコイル間距離が離れるため信号値が低下したと考えた。ファントムでは米を厚くするほどCNRが良好となったがボランティアでは2cmの厚さで最も良好となった。これはファントムでは米の厚さを変えることでファントム中心位置が変わってしまい測定結果に誤差が生じたためと考えた。【結論】両手FSBB撮像における米PADの有用性について検討した。手の上下に2cmの米PADを配置することで磁化率の影響を低減でき、画質改善効果が得られた。