[P-2-102] 歯科用磁性アタッチメントが及ぼすFA画像VBM解析への影響
【目的】拡散テンソル情報から得られるFA画像は、白質構造変化を観察するために臨床応用されている。FA画像は統計解析(VBM,TBSSなど)に使用されることも多く、歯科用磁性アタッチメントが及ぼすFA画像VBM解析への影響を検証することを目的とした。【方法】16人の健常人ボランティアを連続して3回撮像した。1回目:体外金属が何もついてない状態(Non-1)、2-3回目:歯科用磁性アタッチメント(キーパーのみ)を左犬歯付近の表皮にテープで固定した状態(MF)、Non-2を撮像(2-3回目の撮像順はランダムとした)。使用装置は、GE社製Signa EXCITE HDx 3テスラ装置、撮像シーケンスは30軸DTI。統計解析ソフトSPMにより、FA画像の空間的正規化を行い、Full factorialを用いてNon-1 vs. MF、Non-1 vs. Non-2のグループ間差を検討した(有意水準はFWEにおいてP<0.05とした)。【結果】Non-1 vs. MFのみに有意な領域が観察された(図)。【結論】金属アーチファクトによりFA値が高く表示される領域と低く表示される領域が存在し、視覚的評価では問題とならないようなFA画像変化が統計解析時に影響する可能性を示した。