第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

画像技術

画像技術3

Fri. Sep 19, 2014 10:42 AM - 11:12 AM ポスター会場 (5F ロビー)

座長:伊藤聡志(宇都宮大学大学院工学研究科 情報システム科学専攻)

[P-2-114] 弱フレネル回折空間における雑音除去に関する検討

伊藤聡志, 木宮将人, 山田芳文 (宇都宮大学大学院工学研究科 情報システム科学専攻)

【目的】 フレネル変換を使用して画像に弱い回折状態を与えると回折像の実部と虚部はそれぞれ原画像の低周波成分と高周波成分を主とした画像になる.本研究ではそれぞれの画像空間において雑音除去を行う方法について検討を行った.
【方法】 式(1)により雑音画像をフレネル変換しuを得る.uの実部と虚部に対してそれぞれに対し,バイラテラルフィルタによる雑音除去を行う.本研究では,フレネル変換は逆フィルタリングの手法を利用して求めた.雑音除去法には式(2),(3)に示すバイラテラルフィルタを使用した.雑音除去後に逆フレネル変換を行い,雑音除去像を得る.
【結果】 式(3)において実部像と虚部像に使用するβをβrとβiとする.予備的な検討により,βr=1,βi=3のときに良好な雑音除去効果が得られた.高S/N比のMR画像に所定の量のガウス分布白色雑音を付加し,雑音除去効果を比較した.雑音量が5%の場合,提案法,バイラテラルフィルタ,非等方拡散法,BM3D,DDIMのS/N比改善度は,それぞれ,1.68,1.39,1.48, 1.69,1.73であった.
【結語】 提案手法は一般的なバイラテラルフィルタや非等方拡散法などよりも雑音処理能力が高く,BM3DやDDIMに近い性能があることが示された.雑音除去像に特徴的な雑音を残留させることはなかった.今後,さらに再帰的に画像展開を行い,処理性能を高める予定である.