第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

脳・脊髄-診断

脳・脊髄-診断2

Fri. Sep 19, 2014 2:00 PM - 2:42 PM ポスター会場 (5F ロビー)

座長:北島美香(熊本大学医学部附属病院 画像診断・治療科)

[P-2-126] 神経メラニン画像における123I-イオフルパン-ドパミントランスポーターシンチグラフィとの関連性の検討

山口智也1, 前田正幸2, 松浦慶太3, 町田良典4, 丹羽健二4, 南紀夫4, 長谷川新4, 落合嘉平4 (1.峰和会鈴鹿回生病院 放射線課, 2.三重大学医学部付属病院 画像診断科, 3.峰和会鈴鹿回生病院 神経内科)

【目的】本年1月末より123I-イオフルパン-ドパミントランスポーターシンチグラフィ(DaTSCAN)が認可されパーキンソン病(PD)などの神経疾患の鑑別に利用されている。また、神経メラニン画像(NMI)のPD患者への有用性はすでに報告されている。そこで、当院で撮影されたNMIとDaTSCANの関係を検討した。【対象・方法】PD16名(平均68.6歳)を対象とした。PD患者は早期症例(Yahr1、2)が6名、後期症例(Yahr3から5)が10名であった。NMIは3TMRI(Siemens, Verio 32ch Head coil)にて撮像、条件はFSE T1WI(TR/TE/FA:550/11/150、Average:6、matrix size:448×311、FOV:200mm、slice厚:2.5mm、turbo factor:4)とした。DaTSCANはE-CAM(TOSHIBA)にて撮影、条件はコリメータLEHR、matrix size:128×128、拡大率1.45倍、123I-イオフルパン 167Mbq投与後3~4時間後に撮影を行った。黒質緻密部(SNc)に対して田中ら1)の方法を用いneuromelanin-related contrast(NRC)を半定量した。また、我々が過去に報告した方法2)にて、ROIを設定し(ROI法)、NMIのコントラスト比を測定した。DaTSCANは黒質線条体BG比(BG比)を用い測定した。その結果をもとに、NRC-BG比およびROI法-BG比の関係を検討した。【結果】NRC-BG比に有意差(p<0.035 r=0.53)をもって、正の相関関係を認めた。ROI法-BG比に有意差は認められなかった。(p=0.19, r=-0.35)【考察】NRC-BG比に相関関係が認められた。NMIはPDの進行とともに低下することは知られている。またDaTSCANも年々低下をすることが知られておりPDではよりはやく低下する。NMIとDaTSCANの関係についての報告はないが、NRC-BG比に相関があるということは妥当な結果であると考えられた。
1)臨床神経 2011;51:14-20 2)Eur Neurol 2013;70:70-77